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2018年11月22日

「沼山だいこん」 復活の取り組み

「沼山だいこん」
かつて、横手市山内に近い「沼山地区」で栽培されていた大根で
その土地で種が受け継がれ、栽培が続いてきた在来(伝統)作物です。
生産する農家が いなくなってしまい、栽培が途絶えていました。
その「沼山だいこん」を栽培しよう!と、今年、県内の若手農家が
復活させる取り組みを始めたのです!
ラジパルは、在来作物「沼山だいこん」の栽培に取り組む農家さん
をお訪ねしました。

2ショット

「ファームガーデン たそがれ 」菊池晃生さんです。
菊池さんは、潟上市飯田川で 有機栽培の野菜作りや
「不耕起栽培」による生き物いっぱいの田んぼで 米作りを行っています。

「沼山だいこん」は、すらりと伸びた 白い大根で
首がなんとも鮮やかな緑色をしています。
その緑色は 全体の1/3~1/4ほどにもなります。

ならぶ

菊池さんは、秋田県農業試験場で「沼山だいこん」に出会ったそう。
その時に耳にした「種は、毎年採り続けなければ保存できない」という
試験場の技術者さんの言葉が印象的に響いたのだとか。
そうして 若手農家仲間とグループを立ち上げ、
秋田県農業試験場で保存されてきた
「沼山だいこん」の種を分けてもらおうと動き出します。
秋田県も、種の継承と栽培の内容から、種を分け、
菊地さんと若手農家仲間3人での「沼山だいこん」の栽培が始まりました。

葉付き

菊地さんは、若手農家仲間と共に
「種子交換会」という取り組みを続けています。

種子交換会

様子

固定種の種を交換し合い、種のありがたさを伝えたいという
仲間との情報交換として開催しているそう。
昨年10月から始めて、開催は4回を数えます。
重要な局面を迎えている「種子」について、考え学ぶ機会にもなっているのだとか。

種

種

「沼山だいこん」は、
・西仙北 T-farm 田口康平さん
・河辺式田 遠山桂太郎さん とともに それぞれの畑で栽培に取り組んだそう。

そして!収穫した「沼山だいこん」で「いぶりがっこ」を作っていこうと
動いています。

結ぶ

いぶりだいこんは、仙北市で手作りのいぶりがっこ生産に取り組む女性
西宮美春さん、村岡あゆみさんの「いぶりがっこう」の 燻し小屋で
11月半ばに2日間 燻したそう。
 
ぶらさがる

「沼山だいこん」は、いぶりがっこ作りが盛んな、横手市山内地域の
地大根で、もともと「がっこ向き」の質感。
そして「いぶりがっこの大根は、昔は沼山だいこんだった」と
言われているのだそう。

しなびれる

菊池さんは、自然からの恵みと 長い間、人々の知恵と技術によって
継承されてきた 秋田県の郷土作物を、
「同質継承の固定種という概念からは外れてしまうかもしれませんが
秋田県内の新たな土地で栽培し、次世代に継承していきたい」と
考えています。
そして、栽培する人、食べる人が、そういった作物を中心にして
考えなどをシェアしていくことで
新たな反応が生まれて行くのではないか?と感じているそう。

「沼山だいこん」のいぶりがっこは、「幻のいぶりがっこの復活」
次の日曜日には、漬け込み作業が行われます。
いぶされた「沼山だいこん」は、青い部分はしっかりとしていて
白い部分はしんなりとしていました。

いぶされた

どんな味わいの「いぶりがっこ」に仕上がるのか☆
その味も、今後の取り組みも! そして、広がりも!!
注目したいと感じた ラジパルでした。