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2021年1月22日

受け継がれる「炭焼き」~能代母体地区~

2021年1月22日(金)かおり取材

能代市母体地区。ここには炭焼きの窯が!あり
昭和30年代まで盛んに行われた「炭焼きの歴史」を繋げようと取り組む方々がいらっしゃいます。

窯

「母体炭焼きプロジェクト 春香炭(しゅんこうたん)」のみなさんです。
ラジパルは、まさに火が入れられ炭を焼きあげている窯におじゃましました! 

窯の前で
迎えてくださったのは、会長 戸松明雄さんと6人のメンバー!
(安部さん、戸松さん、吉岡さん、渡部さん、万谷さん、秋田県立大学木材高度加工研究所 栗本先生)

purojyekuto

ドーム型の炭焼き窯には、約200本のナラの木が入れられ3日ほどかけて焼きあげられます。

引き出している

今日が3日目!窯の扉を開いて中を覗くと真っ赤に燃えた木が並んでいました!

真っ赤

窯の温度は1000度を超えるそう。防護して近づかないとメガネのフチが歪むこともあるのだとか!

取り出す

「一度 見たら忘れられなくなる炎です」とメンバー。

1回に約200本ほど窯の内部に並べられ火が入れられます。
すべて窯の近く母体地区の山からメンバーが伐り出した木です。

窯で燃えた木を動かすと、窯の後ろからは炎が上ります。 
ゴーっと音を立ててまっすぐに登る炎の柱!! 
みなさんは「龍の舌」と呼んでいます。
ダイナミックな炎を間近にして、目が離せなくなりました。

火柱

熱せられた真っ赤な炭を窯から引き出し「消し粉」と呼ばれる水分を含んだ細かい炭と土の粉をかけて冷ましていきます。

消し炭

完成するのは「白炭」
火力が強くて火持ちがよく、出る一酸化炭素が少ないという特徴があります。

焼けた炭

炭を合わせて叩くと、キンキンと高い音がしました。その固さが分かります。
秋田県立大学木材高度加工研究所 栗本先生も「いい炭です」とその質の良さを評価していました。

取材

白炭

昭和30年ころまで、能代ではさかんに炭焼きが行われていました。
冬場の仕事として炭づくりが行われ、全国でも有数の産地だったとか。
暖房や炊事などに使われていましたが、電化製品やガスの普及で需要が少なくなりました。

今の炭焼き窯は、5年前「炭焼きを復活させよう!」というプロジェクトで秋田大学や秋田県立大学の学生たちと一緒に作りあげたものです。

学生と

窯に火が入った時には、なんとも言えない気持ちになったと会長の戸松さん。

会長さん

それから、みなさんは炭焼きの作業を月に2~3回ほど窯で行っています。
「それぞれが、ここでの作業、ここでの時間を楽しんでいます」
メンバーは、みな元気と炭への愛がいっぱいです。

ラジパルにも、足が汚れるからと長靴を貸してくださったり、炭を窯から引き出す体験をやらせてくださったり。

体験

(へっぴり腰のラジパル^^)

 
何より、メンバーみなさんが、話しかけて窯について教えて下さったことに、あたたかさを感じました!

「母体炭焼きプロジェクト 春香炭」の若手メンバーは、大阪から能代に移住された万谷悠馬さん。
今回の窯当番でした。

窯当番は今回が10回目! 毎回緊張するのだそう。
火を入れた窯が気になる3日間を過ごしてきました。今回の火入れ、炭焼き、出来は上々!とのこと!
「こんなに難しい作業を勘で行っている先輩メンバーがすごい」と真剣に窯の火を見つめていました。

楽しみながらといえども、良質な炭を作るためにダイナミック!そして細やかに動く「母体炭焼きプロジェクト 春香炭」のみなさん☆
今年からは、本格的に白炭の販売にも力を入れていきたいと考えています。

実際、現在は能代市内の飲食店「酒食彩宴 粋」で焼き物などに使われ評判がいいとのこと!
また、空気清浄の働きもあることから、能代に暮らす人や秋田県内、全国の人にも、この「白炭」を手にしてもらいたいと考えています。

集合

地域の伝統文化を大切にする アツアツの思いが伝わったラジパル。
また、お話を伺いにいきます!

体験や白炭のお問い合わせは
「母体炭焼きプロジェクト 春香炭」
電話:0185-58-5111(安部さん)