2021年8月27日(金) かおり取材
横手市には「クッキングアップルの郷」として、調理用のりんご栽培に取り組む農家さんたちがいます。今週のささえびとは、「クッキングアップルの郷」の先駆者 りんご農家 平良木亨さんにお話伺いました!
クッキングアップルは、お菓子などの調理に向いている酸味のあるりんごです。平良木さんは、調理用りんごの栽培に取り組んで18年になります。中でも、平良木さんは、はじめに「紅の夢」というリンゴに注目しました。
皮は深い赤色で、果実も赤いりんごです!味は、生でかじると最初に酸味が届きますが、火を通すなど調理によって、酸味がふくよかな甘味や香りに変化します。
今日の紅の夢は、こんな様子でした↑
平良木さんは、明治時代から続く「ひららぎ果樹園」の4代目。さくらんぼ、もも、りんごを栽培しています。果樹と自然とに向き合い、忙しい時間を過ごす中で、本格的に調理用りんごの栽培に取り組み始めたきっかけには、豪雪による被害がありました。「2011年の豪雪で、それまで栽培していたりんご畑の一部が大きな被害を受けました。その場所に『紅の夢』の苗を植え、本格的に栽培に取り組みました。」
植えてすぐ、実るわけではないりんごの苗木。平良木さんは子どもの成長を見るように、その育ちに手を掛けてきました。140年以上続くりんごの産地を次世代につなげたいという思いもあったそうです。現在は、横手市のリンゴ栽培農家7軒と地元の加工業のお店「デリカテッセン&カフェテリア 紅玉」などとの連携が生まれ、「クッキングアップルの郷」としての取り組みが動いています。
栽培するクッキングアップルは、5種類ほど。
紅玉
ジェネバ
今日は、すでに出荷時期を迎えた「ブラムリー」を手にさせてもらいました!
イギリス生まれの美しい青りんごです。
生でかじると!!
レモンのような酸味がやってきます。い~い香り!熱を加えても香りが残り、火を入れると果実が溶け、美味しいジャムになるのだそうです🍏
「海外では、料理によってりんごを使い分けて、その味を楽しむのがふつうです。日本は生でりんごを食べることが多く、甘いりんごが高い値で取引されますが、料理で活かすりんごには、さまざまな魅力があります。」と平良木さん。
これまでは、関東や関西のレストラン、パティスリーにも届け、販路を拡大してきました。今年からは、地元で加工品や飲料などを作る仕組みが完成!新型コロナウイルス感染症の影響で、受注が減る事態の中でも、新たな取り組みが前へ進んでいます。
セミドライ、コンポート
ジュース
今年は、観測史上最大の豪雪、春の霜、猛暑などを受け、「トリプルパンチです。」と言葉がこぼれた平良木さん。それでも、クッキングアップルたちの実りに寄り添い、熱心に栽培を行っています。「紅の夢」の収穫スタートは、10月末から11月はじめ頃。お菓子や、料理のソースなど、さまざまな美味しさに加工できる横手市のクッキングアップルに、みなさんもぜひ、出会ってくださいね🍎
詳しくは「クッキングアップルの郷」のサイトで情報をチェックできます(ラジパルブログには、こちらから何枚かお写真をお借りしました)。青果、加工品は、「デリカテッセン&カフェテリア 紅玉」のオンラインストアで注文できます!
「デリカテッセン&カフェテリア 紅玉」
電話:0182-42-5770
住所:横手市十文字町梨木字沖野66-1
収穫を待つ8月のりんご畑