秋田では、この季節「大根博士」とお呼びしたくなる研究者の方が
いらしゃいまして調査・研究をしています。
お忙しい中お伺いに答えてくださったのは
秋田県農業試験場 野菜・花き部 上席研究員 椿 信一さんです。
椿さんは、在来品種だけでも国内の大根は もちろん
ヨーロッパや中国の品種など70種 栽培し、秋田の在来種の大根と、
どんな違いがあるのか調査・研究をしているそう。
さらに、実際に農業試験場の圃場で栽培をしている大根の数は
600種類にも上るそう。国内最大級の栽培数です。
いまは、1/3を残すところまで 今シーズンの調査が進んできたのだとか。
目の前には、いぶりがっこ加工用の 大根がずらり!と並んでしました。
農業試験場で開発した「いぶりこまち」なども並んでいましたよ。
中を割って、ひとつひとつ 調査を重ねていくそうです。
椿さんが研究している中でも秋田の在来品種の大根についてのお話は
興味深いものでした!
他の在来種の大根や一般の「青首大根」と比べると 秋田の在来品種の大根は
・小さくて ・硬くて ・甘いという「特徴」のある品種の大根が多いそう。
辛味と甘み 風味に特徴のある「松館しぼり大根」(鹿角市八幡平松館)
たくあん用のパリパリした歯触りの「仁井田大根」(秋田市仁井田)
「かたでご」と呼ばれ、硬めの食感が特徴の「大館地大根」(大館市)などが
伝統野菜にリストアップされています。
「大館地大根」を販売する「陽気な母さんの店」では
形や大きさにバラつきがあったこれまでの現状と、
生産者の減少などの問題から「どれが本来の大館地大根か」
椿さんと共に話し合い、品種を絞って継承し、食文化を守っていこう!
と動いているそう。
また、椿さんのところには、今では栽培する方がいなくなってしまった
在来品種の大根の「種」が大切に保管されています。
・「沼山大根」横手市
1/3ほどまできれいな緑色で ほくほくした食感と、とうもろこしにも似た甘みが特徴
・「三八大根」 由利本荘 ・「四ツ小屋大根」 ・「川尻大根」
たくあん用の 大根
今年も、その大根が 農業試験場の圃場では栽培されたそうです。
椿さんにお話を伺い、秋田には「秋田ならでは」の個性豊かな品種
在来品種が多いことを知りました。こんなに在来の品種があることは!!
他県では例を見ないそう。
秋田ならではの大根が受け継がれ、この先も大切に栽培されていくといいな。と
大根の姿を目に 心から感じたラジパルでした!
お忙しい中、お話下さった 椿さんありがとうございました!
~お知らせ~
今年は、冬にも農業試験場の参観デーが 行われるそうですよ!
12/21 です! ぜひ、お出かけ下さいね!