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2021年2月10日

刈和野の「大綱」2021

2021年2月10日(水) かおり取材

大仙市刈和野をお訪ねしました。
今日2月10日は例年「刈和野の大綱引き」が行われています。
今年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止から中止となりました。
しかし、今年も綱が作られています。

綱作りが行われているのは「大綱の里伝承館」
大綱引きの魅力を発信し、地域の交流拠点となる施設「大綱交流館」に隣接する綱作りの作業用施設です。
お訪ねしたラジパルを迎えてくださったのは、
上町(二日町)の建元 佐々木智弘さん。
佐々木さんは、西仙北ぬくもり温泉ユメリアの支配人で、今日はお仕事の合間にお時間いただきました。 

刈和野の大綱引きは、室町時代から五百数十年以上続く国指定重要無形民族文化財。地域で大切に受け継がれてきました。
「戦争中も綱引きは行われたと聞いています」と佐々木さん。
刈和野大綱引き保存会で話し合い2021年は中止を決めた際、佐々木さんは、穴が開いたような気持ちになったそう。「でもこの状況では仕方がないかなと思いました。今は2月10日に行っている大綱引きですが昔は旧暦の1月15日に行っていました。今年は、昔に倣って旧暦の1月15日に当たる2月26日に神事のみ行います」と綱を見つめていました。

今、作られているのは神事で使われる綱です。

刈和野では、冬はこうして綱作りの作業が行われてきました。
「冬はこれをやらないと」と人々の気持ちに根付いていて、綱つくりも生活の一部なのだそう。

綱作りの現場には、藁が積まれて、その香りがいっぱいに広がっていました。

はじめに藁打ちの機械で柔らかくしてから、三つ編みのようにして編んでいきます。


                      (まだ硬い藁)


                      (藁打ちの機械)

大綱引きの綱は、手作業で編み繋がれ、最終的には直径が約80cm、長さが雄綱(二日町)約64m(42尋)、雌綱(五月町)約50m(33尋)重さが各々約10トンにもなります!
それぞれの町内で伝えられ編む技が受け継がれてきました。


                        (大綱交流会館展示)

「大綱の里伝承館」では、壁を隔てて上町、下町がそれぞれ綱を作りあげています。
はじめは、両町和気あいあいと行き来していても、綱引き本番が近づいてくると徐々に変わってくるのだとか。
両町、誇りを賭けた綱引きであることを感じます。


                     (大綱交流会館展示)

「刈和野衆だけでなく、綱引きが好きな県内外の方に、来年は刈和野で大綱を引いてもらいたい」

編みあげられた綱を目にして、しっかりと!次へと「つな(綱:繋)」げる思いを感じたラジパルでした☆

「大綱交流館」には刈和野の大綱引きの歴史や綱の引き合いに至るまでの流れを紹介する展示があります。足を運んでみてくださいね。「ジョヤサー」

大綱交流館
大仙市刈和野愛宕下24-1
電話:0187-75-1115