2021年8月13日(金) かおり取材
秋田市河辺大張野の奥にあるその名も「奥出(おくだし)」地区。ここにある築200年という大きな屋根の古民家を再生し、「人のつながりを育む場所にしたい!」と取り組んでいる方がいらっしゃいます。遠山桂太郎さんです。
遠山さんは、写真家として活動していた東京都渋谷区から、秋田市河辺式田地域に、奥さまと二人のお子さんと移住し7年になります。
「もうすっかり秋田の人という感じです。手も地元の父さんたちと同じような手になってきました。」
今は、農薬を使わない野菜づくりや、お米、ライ麦栽培を行うほか、途絶えてしまった種をつなぎ、秋田の伝統野菜・沼山大根の栽培に力を入れています。
冬には、お餅つきや味噌仕込み、春には山菜を採るなど、四季折々、地域の自然に根差している遠山さん。
また、こうして河辺地域でご自身が出会った「感触」に学生にも触れてもらいたい!と、同じ河辺・雄和地域にある国際教養大学の学生に、農作業体験などを行う機会を開いています。
(麦の足踏み脱穀)
こちらは、地域のお母さんが先生になっての「笹巻つくり」
「学生たちが町に遊びに来ることを、地域の父さん、母さんたちも楽しみにしています。自分たちが出来ることを学生に教えたい気持ちになり、地域がにぎやかになっています。」
こうして、さまざまな取り組みを動かしてきた遠山さんが、出会ったのが河辺「奥出」地域の古民家。これまで、ご自宅を拠点として交流活動を行ってきましたが、この古民家を新たな拠点にしようと現在、改修を進めています。
広い土間に台所、7つの部屋に納戸!という本格的な曲屋の家の改修は大仕事!!
遠山さんは、リノベーションから県内外の多くの人に関わってもらい、さまざまな人が利用できる場所にしたいと考えています。この古民家をシンボルにした活動のお名前も決まりました。
「結いの里Commune(ゆいのさとコミューン)」
人と人とが繋がる場所=小さな自治区(コミューン)にしようというプロジェクトです。
春には、漆喰塗りとテーブルつくりのワークショップが開催され、集まった人が作業にあたりました。
地元の大工さんが手伝ってくれたり、想いに共感した人が手を掛けてくれるなど、人の関わりと共に作業が1歩1歩動いています。この先は、「人が集うコミュニティースペース」と、民泊の出来る「ゲストハウス」の完成を目指していく「結いの里Commune」。
「縁が結ばれ続いていく地域」を目指したいという遠山さん。秋田の風土と人を愛する遠山さんからつながる人の輪があたたかく広がりそうだと感じました!ワークショップなど「結の里Commune」の取り組みについてはfacebookページをご覧くださいね!(遠山さん、結の里Commune、のfacebookページからのお写真も掲載しています)