大晦日の夜に家々を巡る「なまはげ」 古くから男鹿に伝わる民族行事です。
準備に取り組む集落のひとつ「羽立駅前町内会」をお訪ねしました!
羽立駅前町内会では、今年、なまはげのお面、ケラを新たに制作し
なまはげの 行事を行います。
なまはげのお面の 制作には、若い力が 迎えられました。
今年から男鹿の地域おこし協力隊として活動している
大谷心さんに 声を掛けたのです。
町内会では「そろそろ なまはげのお面・ケラを新しくしよう」という声が
5年ほど前から 上がっていたそう。
なまはげの着るもの=藁で作るケラは、毎年制作してきていましたが
少子高齢化が進む中で、毎年のケラ作りにも難儀していたのだとか。
そこで、色があせるなど、毎年 作り変える必要のある藁のケラに変え
長く使える素材のものに 作り直す事を考えたのだそう。
そして「今年 なまはげのお面を新調しよう」と決めたのです。
それは「地域ならではの面を作り行事を続けていきたい」という思いを
新たにすることでもあったのだとか。
町内会の鎌田直哉さんは、地域おこし協力隊の 大谷さんが
なまはげのイベントを行うなど なまはげの活動を手がけていることや
秋田美術大学在学中にも、男鹿でなまはげの像を作るなどの活動に
取り組んでいたことを知り
町内会のメンバーだけで作るより、いいなまはげのお面が出来るのでは!
と、協力をお願いしました。
「なはげが大好きなので、今までにない試みに関わるということで
緊張があったが うれしさとともに 引き受け制作しました!」と大谷さん。
そして、お面が、完成した!のです!!
「こわいお面がいい」という要望を受けて、目や眉毛に工夫をし
断熱材と紙粘土で制作、和紙を張って強度を付けたそう。
町内会長さんや、町内会の方々は出来上がったなまはげ面を見て
「ぶったまげた!こんなに厳しく出来るもんだべな」
「味があっていいですな~。これは、最近にない いいお面だ」
「これ以上 立派なお面はないな」
と、感動の声をあげていました。
(大谷さんが実際に着ています。青なまはげ)
ケラ作りは、町内の方が行いました。
長く使い続けられるよう素材を「麻」に変え そのロープを探してきて
ほぐし、編んで 制作したそう。
「お面の制作に関われたことと、お面を作る作業を見に来る方がいるなど
なまはげのお面を通じて、にぎわいが町内に生まれたこともうれしい」と
大谷さんは、にこやかに お面に目を向けていました。
大晦日を前に 新たな町内の誇りとなる なまはげ面が出来た 喜びが
満ちている町内会館。
また、ここから、新しい歴史が スタートする!という気持ちも感じた
時間でした。
羽立駅前町内会では、大晦日 一緒に「なまはげ」となって町内を巡る方も
募集していると言うことです!!
(町外パワー、男女問わず)
新しい方法で! 町内の行事を作っていく!
新しいお面と一緒に☆☆☆
伝統行事への思いが伝わってきたラジパルでした。
(取材 ラジパルス かおり)