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2017年6月15日

八峰町 手這坂集落 ~木村友治さんの暮らし~

白神山地のふもとにある 八峰町 手這坂集落。
築百数十年を経た茅葺民家、田畑、水沢川のせせらぎ、葉を揺らす木々。
「日本の農山村の原風景がある」と言われている場所です。

江戸時代の紀行家 菅江真澄は、桃の花の咲く季節にこの集落を訪れた際
「桃源郷のようだ」とその感動を記していて、手這坂集落の入り口にも
「桃源郷」と書かれた案内が立っています。

ラジパルは、この手這坂集落の茅葺民家で暮らす、
木村友治さんをお尋ねしました。

家の前

木村さんは、奥様と2才の息子さんの3人家族。
手這坂集落 で暮らしているのは、現在 木村さん一家 1軒のみ。です。

屋根

リビング

手這坂集落には、4軒の茅葺民家が続いていましたが
2000年に最後の住民の方が集落を出て12年 無人となっていました。
木村さんは、その無人となっていた手這坂集落へ2012年、宮城県から移住。
築170年の茅葺民家を修復しながら、農園を営み 自給自足の生活を目指して
暮らしています。

たんぼ

無農薬、無化学肥料で取り組む 農園のお名前は
「viento norte(ヴィエント ノルテ)」
スペイン語で「北風」という意味です。
手這坂から農業を通してムーブメントを起こしたい。
熱く確かな北風を吹かせたい。という意味が込められています。

また、木村さんならではの いきさつも ここには あります。

インタ

木村さんは、静岡や長野で有機農業を学び、
青年海外協力隊となって 南米・パラグアイで農業指導をされていました。

パラグアイで感じた 裕福ではないけれど人々が懸命に生きる暮らし。
その中で、木村さんは 帰国後は、農的生活を目指したいと考えました。
そうして、めぐり合ったのが 八峰町手這坂集落。

木村さんが、移住を決めたときは「無人」の状態が続いていた集落の様子を目にして、かえって「ここがいい」と感じたのだそうです。

パラグアイでの生活を感じてきたからこそ「これからなんでも出来る場所」と木村さんは考えました。

広場

移住してまもなく6年目を迎える木村さん。
八郎潟町出身の奥様と出会い、結婚、息子さんも生まれました。

今年5月19日には
「手這坂で集落全体をもっとよくしていきながら 暮らして生きたい」と
NPO「未知の国 手這坂」を立ち上げました。

手這坂を訪れた人々が、過ごせるよう 手が入っていない茅葺民家の修復や、
新たなゲストハウスの設立などを考えています。

2ショット

おだやかな時間をまといながら、しっかりと手這坂の土地に
足をつけている木村さん。
お話を伺いながら、やさしく力強く、そして 心地のいい
「viento norte(ヴィエント ノルテ)=北風」を
感じたラジパルでした。

木村さんの、農産物は 
八峰町のはたはた館 直売所「ぶりこ」・潟上市大久保 ダイサンクレタ店
に置いているそうです。

夏場、野菜の収量が上がった際は「旬の野菜セット」直送もあります。

6月末には NPO「未知の国 手這坂」のホームページも開設されます!
問い「viento norte」で検索してくださいね!