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2010年10月21日

2010年10月21日(木)

賀内です。

「男鹿のじっちゃ」さんから「県外の人で、男鹿をオジカと呼んでいる人がいた」というFAXをいただきました。
宮城には牡鹿(おしか)半島がありますから、県外のかたにとっては、一緒になってしまうのも無理からぬことでしょう。
私も秋田駅前で「やつはし球場はどこですか」と聞かれたことがあります。八橋を「やばせ」と読むのは難しいかもしれません。
留学生と話していて「ちあき公園にも行きました」と言われたこともありました。千秋は「せんしゅう」とも「ちあき」とも読めますね。
きょうの「あさ採りワイド」は「難読特集」のようになり、いろいろな情報が寄せられました。

・東京に修学旅行に行ったら八森中学校を「やもりちゅうがっこう」と呼ばれた。
 ......「秋田名物八森ハタハタを知らないか」と怒っていいですよ。

・新潟の新発田(しばた)を「しんはった」と呼んで恥をかいた。
 ......羽越線の駅名にありますね。奥羽線には「及位(のぞき)」、内陸線には「笑内(おかしない)」があります。東京の地名や駅名は知られているので多くの人が読めますが、日暮里(にっぽり)、御徒町(おかちまち)なんか、本当は難しいと思いますよ。

・由利本荘市に「二十六木(とどろき)」という地名がある。
 ......なぜ26でとどろきか、スタッフが調べたところ、十と十で二十なので、「二十六木」は分割して「十十六木」とも。十は「とお」と読めるので、「十十六木」で「とお、とお、ろく、き」。そこから「とどろき」。

・東京で暮らしていたとき「中央大通り」という通りがあった。「ちゅうおう・おおどおり」だが、自分は「ちゅうおうだいどおり」と読んで、中央大学があると思っていた。
 ......「東大通り」は「ひがしおおどおり」かな?「とうだいどおり」かな?

・自分の姓は「神成(かんなり)」だが、「かみなりさん」とよく呼ばれた。めんどうなのでそのまま「はーい」と言っていた。
 ......「オバケのQ太郎」に出てくるアメリカ出身のオバケ・ドロンパがいそうろうしていた家は、まさに「神成(かみなり)さん」でした。和服を着たおじいさんで、名前の通りしょっちゅう怒って雷を落としていました。

能代の地名「東雲(しののめ)」は、ことし一躍、知名度を上げました。全県少年野球で東雲中学校の快進撃があったからです。
金足農業高校も、野球部が最初に甲子園に出た時は「きんそく?」などと言われていたようですが、「雑草軍団」のチームが大健闘、PL学園と接戦を演じるまでになって、知られるようになりました。

アナウンサーになりたての頃、地名を間違うと「地名傷だ」、人名を間違うと「人名尊重だ」というツッコミがお約束だったことがあります。
地名、人名はアナウンサーにとって永遠の難所です。「これだけ知っていれば十分」というのはなくて、難読地名や人名は、そのつど確認するほかありません。こればっかりは新人もベテランも同じです。

自分の名前、住んでいる土地やふるさとの地名を間違えられたら、誰でも不快に感じますね。それくらい、大切なことです。
市町村合併のとき、住民の「慣れ親しんだ地名が変わるのは耐えられない」という声で、合併が立ちいかなくなった例がありました。そのとき「なんで名前くらいでもめるんだ」と感想を言った人がいましたが、私は、それは逆だと思いました。
「地名が変わるのは、合併が破談するほど、重大なことなのだ。だからこそ、合併後の地名も慎重に決めないといけない」と思ったのです。

兼六園は金沢(かなざわ)、横手は金沢(かねざわ)、
東京は日本橋(にほんばし)、大阪は日本橋(にっぽんばし)、
こんな「おまじない」を唱えながら、地名を確認しています。

2010年10月20日

2010年10月20日(水)

賀内です。

すっかり秋めいてきました。
先月のきょう、9月20日の秋田市の最高気温は25.4度でした。半袖で歩ける気温ですね。まだ夏の猛暑があとを引いていた頃です。
ひと月後のけさの最低気温は7.8度。下がるもんです。
「ゆうべは初だまこ鍋」とか「早朝ウオーキング、1枚多く着こんで」というメールをいただきました。

「井川のイーグルポッポ」さんのFAXは、こんな内容でした。
「香典袋が必要になり、買って帰ってきたら妻も同じ種類の香典袋を、しかも同じ店で買っていたことがわかりました。娘には、30年以上連れ添っているから性格まで一緒になったのかなと言われました」

「重なる」ことはよくあります。(今は『かぶる』と言うことも多いですが)
ロールケーキをお土産に買ってきたら、お客さんが持ってきたのもロールケーキ。
昼にカレーを食べて帰ってきたら晩もカレー。
しかし、香典袋が重なるとは。よほどの阿吽(あうん)の呼吸と言いますか、30年一緒にいて初めて達する境地です。

放送の仕事をしていて直面するのは、話題が重なることです。
ある年の2月14日、友人から「テレビもラジオも、朝からずっとバレンタインのことを言っているなあ」と指摘されて、「いやもう全くその通りで」と答えるしかなかったことがあります。
特にインターネットで情報を集めていると、みんな同じサイトに集中してしまい、話題の内容も似たり寄ったりだったりして、こういう時こそ、話し手の力量が問われます。

さっきのカレーの例えで言えば、昼にカレーでも、晩のカレーがおいしければ、また喜んで食べてもらえるはず。
古い材料でも、新しい見方や解釈でまた違った話題にできるはずだと信じつつ、明日もがんばります。

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