円安の影響 part1 @ヨコウン(旧横手運送)
ABS news every.取材記 2013.04.12(金)
世の中はアベノミクス効果もあってか以前に比べると円安に動いています。
今回、企業の円安の影響を取材するため4/12(金) 横手市卸町の「ヨコウン株式会社」にお邪魔しました。
後ろ姿が田村
いわゆる運送会社は燃料(ガソリンや軽油)を使います。
円安になると輸入するのにお金が多くかかり、円高になると輸入するのにお金が少なくて済みます。
このまま円安が継続すると、いずれ原油のほとんどを輸入に頼っている日本にとってはだまってても輸入価格が跳ね上がってしまう
つまり運送業者は大変だ~ということです。
ヨコウンは旧横手運送です
塩田充弘(シオタミツヒロ)社長にお話を聞きました。
こちらが2012年6月に就任した塩田充弘社長
ヨコウンでは 特別円安だから・・・ というわけではなく、恒常的にドライバーの品質向上につながるよう策をとっています。
それがこのデジタルタコグラフ!
なんでもわかっちゃう通称デジタコ
これがすごいんですよ~
コンピューターが搭載されていて
何時何分にどの程度アクセルを踏んでエンジンを何千回転させたか?
何時何分に急ブレーキをかけたか? 何時何分に急発進したか?
何時何分から何分までの間 アイドリングさせっぱなしだったか?
何時何分に時速何キロを出したのか?
何時何分に東経何度何分何秒 北緯何度何分何秒にいたのか?
つまり運転履歴がぜーーーーーーーーーーんぶわかっちゃう!
これは恐ろしいシステムです(笑)
すごいでしょ全部ばれちゃう!
これをもとに毎日点検していれば、乱暴な運転をしなくなるし速度も遵守できる。
法令違反もなくなるっていうわけです。
長距離ドライバーにとってはタコグラフなんて当たり前でしょうけど、パンピードライバーにとっては馴染みのないもの。
昔はペンと紙で走行記録が出ていたのですが、いまではオールデジタル。
法律で決まっている4時間走ったら休むが
たとえば秋田-東京間で荷物を運ぶ場合
1.夜通しアクセル全開の120kmで走っていれば早く目的地に到着するから、そうしたら東京で遊ぼう
→法定速度超過と4時間走ったら休むというのが記録されないのでバレる
2.眠くて居眠り運転していて急ブレーキをかけてしまった
→急ブレーキの回数が記録されるため上司から「急ブレーキかけたみたいだけどなにかあったの?」と指摘される いずれバレる
3.寒かったからエンジンかけっぱなしでサービスエリアで仮眠した
→アイドリングが1時間続いて走行距離が全く進んでない バレる。おまけに軽油が早く減るためバレる
4.スポーツカーに抜かれて悔しかったから140km/hで抜き返してやった
→急加速の回数が記録されるのと、エンジンの回転数がある時間だけやたら上がったという記録がのこるためバレる。
こんなことを1つでも実施すると、いずれバレます。
ただ塩田社長も話していましたが、これは経費の節約ではなくて命と信頼を守ることのほうに重きを置いています。
無茶な運転をしなければ重大な事故を起こす確率も減ります。
おまけに「ヨコウン」のトラックを使っているので、乱暴な運転をすると一般人から本社に苦情の電話が入ります。
デジタコを使っていると、何時何分ごろどこにいたというのがGPSとの併用でわかりますので、さまざまな証拠も残ります。
つまりは煽った煽られたなんていうことをしにくくなるため自然に安全運転になる
すると会社の評判も自然とよくなる。
すばらしいシステムですね。
デジタコの存在は知っていましたが、こんなに細かく記録されるとは思いませんでした。
これ一般の車に搭載したほうがいいんじゃないですかね??
相当反対する人が出そうです(笑)
取材応対してくれた佐々木一幸さんありがとうございました
佐々木さんなんでも動かせます
しまった...円安の話をほとんどしていなかった。
つまりはヨコウンでは190台もトラックを抱えているから、ガソリンや軽油の価格があがると大きな額となって経費に響いてくるっていうことです。
トラックは商売道具 たくさんありまっせ
塩田社長は「これは企業努力とは関係ないところで経費が上下するので非常に痛い」と話していました。
そうそう、ヨコウンで 田村の時代の「ごくじょうラジオ」をお聞きになっていたドライバーがいらっしゃいました。
ありがとうございます。また機会があれば登場したいと思います。