旭川幼稚園の梵天
ABS news every.取材記 2014.1.24(金)
秋田市広面の太平山三吉神社に、秋田市の旭川幼稚園の年長組のおよそ50人が、梵天を持って訪れました。
ジョヤサー ジョヤサー
町内で作ったミニ梵天が幼稚園に贈られたので、それを奉納しようと今年も神社にやってきました。
今年で3年目の行事とのこと。
太平山三吉神社では毎年1/17に三吉梵天祭(みよしぼんでんさい)が行われます。
先陣を争い激しくもみあいながら境内をくぐり抜け、梵天を奉納するため『けんか梵天』とも呼ばれています。
梵天と呼ばれる依代(よりしろ)を神社に奉納するのが目的なのです。
で「依代」というのは「御神体」や「御神木」「御幣」など「神さまが宿る神聖なもの」っていうものです。
その子供版を地域の行事を真似てみんなでやりましょーっていうのが、旭川幼稚園の行事なわけです。
赤坂カメラマンの後ろ姿
神社での振る舞いにはもちろん慣れていない子供達。
神主さんが祝詞を読み上げたあと、園児の代表が大人と同じように神様に玉串を捧げお祓いを受けました。
よく分からなかった神社でのこと
神主さんが祝詞を読んで玉串を捧げるのはどんな意味があるのか?
齢40になって恥ずかしながら、ぜーんぶ三吉神社で聞きました。
神職には階級もあって
宮司(ぐうじ)は社長
禰宜(ねぎ)は部長
権禰宜(ごんねぎ)が課長 みたいなもんです。
「神主さん」なんていっていますが、今は一般に神職に就いている人たちのことを指しているような風潮があります。
まとめてあえてここでは神主さんと言っておきますが、神主さんは幼稚園児の前で一体何をしているのか?
「幼稚園児の願いを神様に伝えている」のです。
知ってました?
神様と人との仲立ちをしているのが神職の皆さんだということです。
神主さんは祝詞を読み上げて
「神様、神様、園児達がこんなことを神様にお願いしていますので、聞いてもらえませんでしょうか?」
と神様に伝えています。
そのとき、神様だってただで願いを聞いてくれません(笑)
代わりに玉串を納めます。
「これ(玉串)を供えますので、願いを聞いてください」みたいな物だそうです。
実際には「玉串料」と言ってお金を納めることが多いですね。
こうやって見ると神社の振る舞いも何をやっているのかが理解できます。
2014年になって初めて勉強して知りました。
インターネットの時代ですけれど、その道のプロに聞くのはもっとも早く、分かりやすく知る方法ですね。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
さてさて、無事に神事を終えた園児はと言うと・・・
子供達は正直でいいですね。
田村「きょうどうだった?」
園児「楽しかった」
田村「どんなとこ楽しかったかな?」
園児「うーん分かんない」
杉原園長です
旭川幼稚園の杉原義雄(スギハラヨシオ)園長は
「いつもと違う神妙な感じでお祓いを受けていた。御利益があると思います。4月に小学生になる子供達の健康と安全を静かな時に願えてよかった」
と話していました。
幼稚園では
「ケンカ梵天の時には危ないので連れて来られないが、4月には小学生になる子供達の健康と安全を静かな時に願えてよかった」
と話していました。
最後は神社で記念写真
境内には梵天も奉納されていました
「喧嘩梵天はぜひ大人になってからやってね」って放送の時には言いました。
そんなみんなももう小学校1年生。
自分の幼稚園の頃を思い出すと、○○へ行ったというのを全く覚えていないんです。
この日も、家族のみなさんが我が子のかわいい梵天奉納風景をカメラに収めようと雪の三吉神社に来ていました。
自分が幼稚園の頃、iPhoneやiPadそれに今ぐらいの高性能のパソコンがあったなら、もっともっと多くの記録が残っていたことでしょう。
それにアナウンサーという職業に就いている田村も、録画・録音さえすれば業務が記録に残る仕事をしています。
自分の両親や子供に仕事を見せる事ができる、非常に貴重な仕事をさせてもらっているんだなとしみじみ実感しました。同時に、みっともない発言や軽率な発言、無知な発言もしちゃいけないっていうことを改めて感じました。
すごいですね、園児の梵天の取材で、そこまで思いを馳せるなんて・・・
いやストレートニュースで原稿もそこまで難しくなかったのでついつい、現場で考えてしまいました。