駆け込み需要2
ABS news every.取材記 2014.3.3(火)
消費税8%への引き上げまで1か月を切った3月始め、県内でも増税を見越した動きが活発になってきているということで取材してきました。
そこで各所取材してきた取材記の2回目です。
意外なところで今回は秋田市卸町の「秋田人形会館」
取材日は3/3。嗚呼それなのに思いっきり吹雪いてます
例年、桃の節句の今日までは雛人形だけを店頭に飾っていのですが
小倉進一(オグラシンイチ)社長曰く
「今までは3月3日終わってからじゃないと一切五月人形を飾らなかったんですけれど、
今年は10日ぐらい前からお雛様を寄せて、五月人形を飾るようにしました」
小倉進一社長。いつも弊社営業が大変お世話になっています
ことしは雛人形が飾られているうちに五月人形も店頭に置き始めました。
つまりは問い合わせや購入者がいるということ。
なかなか雛人形をまじまじと見る事もなかったので、いろいろ撮影してみました。
3段雛が168000円、収納雛が110000円余り・・・お値段しますね
こちらのお内裏様61700円
おほほほほ くるしゅうない
消費税増税を視野に入れて店を訪れる人や、問い合わせの件数が例年の5倍以上に増えているんだとか・・・
ここまでお雛様の写真だけでしたが、ここから五月人形の様子をご覧下さい。
178000円ですって。実家にあった鎧飾りも着てみたかったんです。小さい子なら着られるんでしょうか?
こちらの立派な「鎧飾り」は178000円
消費税率が8%になった場合約5000円差額が生じます。
男の子の誕生を祝うと同時に、成長して、強く逞しくなるよう願いを込めて、端午の節句に飾るのが五月人形だす。強そうな鎧飾りを撮る、強そうな赤坂カメラマン
「どうせ5月人形を4月に買うんだから、だったら3月に買っちゃったほうが消費税分少なくなるから得だよねー」
っていう感覚で早目に購入する人がいるんですよね。
人形は職人が丹精して作っているものであり、手間暇が大変かかっています。ゆえに安いものではないということがわかりました。その分、おじいさんやおばあさんが、かわいいかわいい自分の孫の成長を願って買ってくれるケースが多いんですね。
雛人形越しの武者飾りを撮影する赤坂さん
内閣府によると10月から12月期のGDP=国内総生産は、個人消費が前の3カ月に比べて0.5%増加しています。
この1月から3月期は駆け込み需要の効果もあって、更に消費が伸びると見込まれています。
消費税増税とは話が脱線しますが・・・
幼い頃、実家の座敷には5月が近づくとその鎧飾りを飾っていました。
母方の祖父が贈ってくれたものです。
昔は嫁の実家が贈る風習があって、近所に初節句だと言って披露したそうです。
今はそういう風習はなくなってきているかもしれません。
その祖父はずいぶん前に亡くなってしまいました。
田村の両親もうちの子のために武者のちょっとしたケース入りの五月人形を贈ってくれたのですが、うちの両親が孫のために贈ってくれた気持ちを考えると、祖父もいろいろな願いや期待を込めて鎧飾りを贈ってくれたんだと切ない気持ちになりました。
そんな祖父の気持ちを知る由もなく、ここまで年齢を重ねてしまっています。
大変申し訳なく思い、次回線香をあげに帰ったときには、その分もありがとうと言いたいですね。
自分の遺伝子を受け継ぐ子や孫のために、親や祖父母が尽くしてくれる有り難さ。
親になって少し分かり始めました。
きっと自分の子供が親になりイコール自分が祖父になったとき、何かを思い出しながら雛人形や五月人形を贈るのかもしれません。
その頃、消費税が何%であっても孫のために贈るんでしょう。