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2014年05月1日

大人の登校日

ABS news every.取材記 2014.5.1(木)

別にいやらしい話ではございません

...いや失礼

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「ああ、あの頃に戻れたら・・・」

みんなが願うあの気持ちを2%ぐらいだけ味わえる特別講座「大人の登校日」
05/01(木)由利本荘市の国登録有形文化財・旧鮎川小学校で実施されました。

由利本荘市・にかほ市・秋田市から31歳から78歳までの男女24人が、小学生に戻り、理科の授業や給食を楽しみました。

まず鮎川小学校とは・・・

住所で言うと由利本荘市町村(まちむら)にある文化財です。
旧市町村で言うと、由利町です。地区は道を挟んで向かい側が鮎川という地区になってます。


赤坂キャプテンが狙うのは概観の収まりが悪い=撮影しにくい鮎川小学校(笑)

1954年 鮎川中学校として新設されました。
1970年には旧鮎川中学校が、由利中学校に統合され、中学校ではなくて鮎川小学校として利用されるようになります。

しかし鮎川小学校も、少子化と学校の統廃合の波に飲み込まれ、
鮎川小+西滝沢小+前郷小=由利小学校として統合され、2004年に3月に閉校します。
子供達の学び舎だった50年の役割を終えました。

木造校舎の黒い壁面や杉板張りの長い廊下が特徴で、2012年2月、国登録有形文化財に指定されています。

で、大人の登校日は・・・
この伝統ある小学校で、「いい大人」が高学年の理科の授業をリアル先生から受けて、
1000円の参加費用で給食まで食っちゃおうというすばらしい企画なんです(笑)

由利本荘市教育委員会・学校教育課の高橋義明(ヨシアキ)先生(出羽中などで理科の教諭を務め現在は教育行政に携わる)が、出欠および健康観察をした後、高学年で習う理科の「電気」の授業を受けました。内容は電磁石です。

さらには筍の炊き込み御飯、桜鱒の空揚げ、蕗の味噌汁、プラムワインゼリーなど、地元で採れる食材を使った給食を食べました。

2013年10月には秋田県と由利本荘市主催で実施したようですが、今回は由利本荘市の単独主催です。
ぜひ秋にも、また実施したいとの事でした。

鮎川中学校に通っていたのは 由利本荘市の小林いね子さん。
「授業より校舎に入った事が懐かしい」と話していました。
小林さんは少し前にもイベント等で校舎に足を踏み入れたそうなんですが、50年も前に自分が通っていた校舎に60歳を超えた自分がいるという、田村にはまだ味わえない感覚を感じていらっしゃった事と思います。

ここからは取材記というより感想文を綴ります。

田村は当然、鮎川小学校の卒業生ではないので校舎に初めて足を踏み入れました。
しかし、何故か郷愁を覚え、ノスタルジーに浸りっぱなしでした。

同時に、自分の母校を訪れたいなという強い衝動に駆られました。

現在は アナウンサーであり報道記者も兼ねているため県内の小中高大学などさまざまな教育機関を「取材」で訪れる機会があります。

しかし、普通の大人は、学校関連業者だったり参観日やPTAでもあったりしない限りは、まず学校に足を踏み入れる機会はありません。

でも多くの子供達が共通して体感してきた学び舎の空気、友人との会話、黒板、チョーク、廊下、下駄箱、靴箱、
やや跨ぎにくかった職員室の敷居、格調高い校長室、塩素の香りのプール、汗臭い部室、白衣の保健室(笑)
天井にボールが挟まってる体育館、骸骨の理科室、面倒くさい日直、楽しい給食、中に隠れた跳び箱、未だに乗れない一輪車
は、99.9%の人たちの記憶に刻まれていることでしょう。


このオルガン・・・ 南小学校にもあったぜ

母校じゃなかったとしてもそれを疑似体験する事で、またしても脳細胞やシナプスが活性化して、30年前のことがそれに付随するようにして蘇りました。

数年前、千葉県の実家に帰ったとき母校の丸山中学校がどうなっているか久しぶりに立ち寄ってみました。

すると、

校舎が跡形もなくなっていました・・・

2005年に新校舎が建設され、用済みになってしまって取り壊されたんでしょう・・・
一言言ってくれれば、許可をもらいつつ、デジカメもって1日がかりで校内を撮影しまくったのに・・・

その新しい丸山中学校は、自治体の平成の大合併により丸山町立丸山中学校から、2006年04月に南房総市立丸山中学校という「市」の学校に変わり、更には南房総市内でも少子化と学校の統廃合が進んだ事で、高校の同級生でもある明治安田生命 長島くんの母校・和田中と合併してしまいました。2014年04月のことです。

新名称は「嶺南中学校」

これも寂しさを覚えました。
秋田県内でも学校の統廃合は進んでいます。
効率化や予算を考えれば至極当然のことですが、ダムの建設でふるさとを失ったような(失った事はありませんが・・・)そんな切なさ、寂しさを感じて胸に込み上げるものがありました。

頭では分かっているけれど、なかなか納得できない母校の統廃合
そして母校の名称が変わってしまうということ・・・


田村は鮎川小で何を思ふ。「鮎川」と言うとどうしても『きまぐれ☆オレンジロードです』

しかし、自分と友人がその学校で過ごし、その学校を卒業したということは変えられない事実です。

嬉しかった事 楽しかった事 辛かった事
面白かった事 いやだった事 勉強した事
怒られた事  ほめられた事 出来なかった事
忘れものをした事 嫌いな先生 大好きな先生

いつか友人とともに母校を訪れ、夜が明けるまで語り明かしたいですね。

三省堂 大辞林より

【ノスタルジア】 nostalgia
異国にいて離れた故郷を懐かしむ気持ち 郷愁 望郷心
ノスタルジー nostalgieはフランス語

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