矢島の道路崩落1
ABS news every.取材記 2013.11.21(木)
11/21(木) 16:00頃、報道部の菅原朗仁デスクが報道フロアで大声で全員に聞こえるように言いました。
「矢島で3人生き埋めー!」
夕方の「ABS news every.」の準備も7割程度終わって、あとはオンエアーまでの準備を進めていたところ「幹事社連絡」という一報が、ABSの報道部にも寄せられました。
幹事社連絡というのは、各マスコミが当番制で大きな事件・事故があったときに各社に連絡する制度のこと。
この時点で事故が大きなものだろうということが想像できます。
この日の15:20頃のことです、由利本荘市矢島町元町の市道で「山科建設」の作業員8人が、道路下の斜面の補強工事をしていたところ土砂崩れが発生して道路が崩れ男性4人女性1人が生き埋めになったとのことでした。
はじめは3人が生き埋めだったとのことですが、いわゆる情報の錯綜などで「5人が生き埋め」ということに変わりました。
県は自衛隊に災害派遣を要請して、県警・消防など 150人近い態勢で救出にあたりました。
場所は「フォレスタ鳥海」にほど近いエリア、由利本荘市矢島町元町(旧矢島町)です。「鳥海グリーンライン」という山間を走る道路があり、その道路が幅70m 高さ40mにわたって崩れました。ちょうど2車線道路の右半分がそのまま70m 崩れたようなイメージです。道路の下はもちろん斜面になっていて高さは40mほどあります。
すぐさま報道部では事故現場に3クルーを向かわせるとともに本社で情報取りに当たりながら、ABS news every.を終わらせました。
息つく間もなく放送後、本社での情報確認、日本テレビへの素材伝送、車両、宿の手配などなど各(おのおの)が次の日へ向けた態勢に入りました。
災害や大規模な事故の場合、日本テレビの各番組から中継要請が来ます。今回の時間帯では「NEWS ZERO」の中継要請があり、20時に秋田市から、由利本荘市へ向かいました。
雨の中 矢島へ向かう奥山謙一ドライバー
実は中継場所は旧鳥海町の猿倉というところであり、そこから数百m進むと鶯川大橋が鶯川に架かっています。その橋から旧矢島町に変わります。事故現場は由利本荘市矢島町元町です。
現場付近には入れません
中継車もスタンバイ
これまでに降った雨の総計はおよそ110mmに上っていました。
この日の捜索は19:00前に中断され23:00前に当日の捜索をストップ。
男性1人が救助されたものの、病院で死亡が確認されました。
日付が変わった時点では ほかの男性3人、女性1人が行方不明です。
各局揃っている時点で大きなニュースだとわかります。秋田ではあまり見かけないIBC岩手放送の中継車も・・・
日本テレビの朝の情報番組「スッキリ!」の大竹真レポーターとディレクター兼カメラマンも現場に入り、事故の影響の大きさを物語っています。この日は 25:00過ぎまで、取材や明朝の準備がつづけられました。
ZEROの中継直前、午後11時には2次災害の恐れがあるため活動をいったん打ち切りました。
この雪の量 11/21ですよ・・・