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2014年05月27日

男鹿鯛まつり

ABS news every.取材記 2014.5.16(金)

旬の真鯛を楽しむ時期がやってきました。
男鹿沖は北限の産卵地となっております。
真鯛は、産卵の時期が最も「旬」であり、肥えて脂も乗り1年で最もおいしい旬の時期と言われています。

これにあわせて男鹿市では、5/16(金)から各店自慢の鯛料理が味わえる鯛まつりが始まりました。

ことしの漁は、例年より1週間から10日ぐらい遅れているということですが、港には真鯛が上がり始めていますよー


同郷の清水さん あざーす

男鹿市の椿漁港では大謀網で獲れた真鯛が水揚げされていました。

大謀網は大型定置網の一種です。一般の漁は「狩猟」です。栽培漁業ではありません。
獲物をいかにして効率よく獲れるかにかかっています。
当然、獲ってばかりでは資源がなくなってしまうので、網の目を大きくして小さい魚は逃がすようにするなどの「漁具」の工夫が必要になってくるわけです。
田村の父は千葉県の南房総市千倉にある旧・水産試験場、現在の「水産総合研究センター」で、漁具だとか栽培漁業のヒラメだとか研究をしていましたので、昔そんな話を聞いた記憶があります。

自然界のものは貴重な資源です。必要以上に食べ物を粗末にしたり贅を尽くしていると、いつぞやのハタハタのようにしっぺ返しに見舞われます。

ただそんな説教くさい事を言っていても人間は命を頂かないと生きていけませんので、おいしい鯛の話をしようと思っています。

男鹿温泉郷&桜島・金ヶ崎温泉&門前地区の12の旅館や飲食店がそれぞれ自慢の鯛料理を提供するんです。

「まつり」と言ってもイベントやったり神輿が出るわけではなく、いわゆるキャンペーンですね。

男鹿市の椿漁港にほどちかい「いちりき家」で提供するのが「鯛ランチ」です。


3500円 ランチにしては値が張りますが、旨いんだなあこれが

調理する元漁師の船木守(マモル)さんのオススメは鯛の塩焼き。
船木さんは元漁師だけあって目利きや調理はお手の物。


「刺身」それにアラを煮た「ざっぱ汁」。旬だからこそ味わえるメニューです

元漁師の船木守(マモル)さん。海の男で、職人さんで、昔気質のすてきなご主人でした

船木さんの持論として
「鯛はでかいのはでかいなりの調理法がある、刺身なら刺身に適した大きさ、塩焼きならそれにあった大きさの鯛を使ったほうがおいしい」とのこと。
さらに
「男鹿の鯛は、潮の荒いところで育つ鯛だから身が締まっているし、刺身旨い、焼き魚旨い、ざっぱ汁当然旨い、だからこの3点あればお客さん喜んでくれるし、やっぱり鯛ですよな」
という名言を残して下さいました。


また食べちゃいました これがリポートのひとつ「箸入れ」

業界では食べ物を食べて味を表現する事を「食リポ」と言います。

旨いのか? 不味いのか? 苦いのか 甘いのか? 酸っぱいのか?
熱いのか? 辛いのか? 冷たいのか? 舌触りは? 歯ごたえは?

「まったりとして、口の中で・・・」

いわゆるあれです。あれが食リポです。
ニュース番組では少ないのですが、情報番組ではよくみかけますね。
「宝石箱やー」も食リポなのですが、事前にコメントを練れるので、どちらかというと娯楽テイストが加わった食リポです。

食リポにもいろいろあるんですよ、食べてから何秒ぐらいにコメントを言うと自然に聞こえるとか、口に入れてすぐ喋ると嘘っぽいとか、味を延々と喋られても編集しにくいとか。

ちなみに、佐竹知事は県庁の表敬訪問や出荷報告とかでいろいろなものを食べる機会があるのですが、なかなか報道泣かせです。

口に食べ物を入れて、もぐもぐ味わい、数秒後に味の感想を言ってくれると、編集なしで一連で使えるため記者やカメラマンは喜びます。

佐竹知事の場合は食べ物を口に入れて、噛んで味わって、その食べ物と関わりある、別の物の薀蓄を語り出してしまいます。

「ここで味の感想を言ってくれたら・・・」

取材していて何度も思いました。カメラマンも一緒です(笑)

「知事、食べて3秒後に味の感想を話して下さいませんか?」
と田村も何度も喉まで出掛かりましたが、言い出す勇気がありませんでした。
このブログを見た秘書課の職員で勇気ある人が諫言(笑)してくれることを祈っています。


自然に味を伝えられているかな?

さて、今話題のマンガの「美味しんぼ」は昔の巻の方が食べ物の味を細かく豊かな言葉で表現していました。
最近は社会情勢の記述で、吹き出しの文字数が極端に多くなってしまって、リポート部分ではあまり参考にならなくなってきています。

かといって昔の巻の山岡士郎のコメントをそのままパクると、秋田弁で「おべだぶり」「えふりこき」になってしまい、どうも嘘くさい。
おまけに若いアナウンサーが食リポに行くと、一生懸命、事前に用意したコメントを喋ろうとしているのが見えるので、それも嘘くさい。

ホンジャマカの石塚英彦さんが面白コメントを言いながらおいしそうに食べている方が、薀蓄をたらたら述べるよりも美味しそうに見えるし聞こえるんです。

自然と、美味しそうに見える表情や食べ方をするのが上手な食リポなんだろうなと思います。
言葉は二の次かな?
場合によっては俳優・女優の演劇の演技力が加わると、さらに美味しそうなリポートになると思います。

蛇足ですが、味を言って欲しいのに「熱くて美味しい」なんていうと、カメラマンやディレクターに突っ込まれますよ。


男鹿の鯛 旨し!

男鹿の鯛まつりは、6/30まで男鹿市内12の旅館と飲食店で行われています。
各店舗の料理は前日までの予約制となっています。
WEBで探して 問い合わせてください。
宿泊プランもやってますよ。

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