観光客なりきりツアー
ABS news every.取材記 2013.09.25(水)
9/25(水) 由利地域の観光施設で働く人たちが「観光客」になって地元をまわっちゃおうっていうツアーが実施されました。
そのままですが名付けて「観光客なりきりツアー」!!
主には行政なんですが、県の由利地域振興局と由利本荘市とにかほ市で構成されている「由利地域観光推進機構」が企画しました。
今回が1回目、地元のホテルや観光施設で働く17人が参加しました。今回は「にかほ市」の観光地や施設6箇所を1日かけて回るツアーです。
地元の人が、地元の名所を訪れるのはそんなに多くないと思います。「いつでも行ける」とか「どーせ○○だろ」とかの理由で足を運びません。
お勧めしているのに「行ったことありません」では説得力に欠けるったらありゃしない(笑)
もちろん観光業に就く人たちが「どの観光地もよく知ってますよ。行ったこともあります こうで ああで こんなです」っていうのが理想です。しかし現実問題、全てが理想の通りにはいかないですよね。そのお勧めに深みと説得力とまごころを込めるためにこのツアーが企画されました。今回はにかほ市をまわりました。
白瀬南極探検隊記念館です。飛良泉本舗を見学した後、御一行はここをめぐりました
大人が見てもかなりおもしろいですよー
アナウンサーも同じで原稿だけ読んでたってナレーションテクニックだけが上手くなるだけです。アナウンサーとしての深みや、幅の広さ、フリートークは 足を運んで、人と会って、人と話して、それを誰かに伝えて・・・ 時には汗をかいて、舞台で失敗して恥かいて、さまざまな準備して、苦労して、悩んで、怒られて、褒められて・・・ という過程を経ないと醸造されません。
そこでの空気を感じなければうすっぺらい伝え手になってしまいます。
キャッチボールが上手くても試合をしなけりゃ強くならないのとおんなじです。
一行が次に向かったのは「元滝伏流水」。
元滝の下流200m位の所にある名所で、鳥海山の伏流水が岩の隙間から流れ出てきているそうです。
この日は本当に暑かったのに、ここに来ると3度から4度ぐらい すーーーーっと気温が下がります
企画した人は 素晴らしいと思いました。
同時に、このツアーのよさに気づいてくれた人が多くいたことをうれしく思いました。
つまりは「伝える力」(by池上彰)を磨いているということにもつながります。
「DCやってます、ここお勧めですよー でも詳しくないから ○○で聞いて」
「DCやってます」
「運転手さん、秋田市のお勧めってどこですか?」
「いやー○○美術館かな?」
「どんなものがあるんですか?」
「おれ絵とか詳しくねえからわがらね」
ヒザカックンをやられたような感じになります(笑)
どの都道府県でも、観光での収入は決して低くないはずです。
ならば、どれだけいいイメージを持って、その県にもう一度足を運んでくれるかも大事なポイントになるはず。
「元滝伏流水」の次は「白滝旅館」でみんな昼食
若女将の齋藤敦子(アツコ)さんマスタケなんていう珍しいキノコもご飯にして出してくれます。
ほとんどが地元の山・海で採れる自然の恵みです
「○○は▽▽がよくてお勧めですよ、でも△△もXXがサイコーなんですよ。でも2か所は1日じゃ回れないので今度来る機会があったら行ってみてはいかがですか?また来て下さって、声かけてくれればサービスしますよ」
なんて言われようもんなら、「次は△△にも行きたい!また秋田に来よう!」って思ってくれるでしょう。
掛け声だけ「おもてなし」って言わないで、私たちマスコミも含めて、観光産業のみなさんも そんなところから始めてみるとお客さんの印象も違うかも。
ツアーの企画者は由利地域振興局地域企画課の清水川春佳(シミズカワ・ハルカ)さん
ごくじょうラジオにも出演されてたんですね、ナイスアイデアです!