伝統を守りたい
7月23日に放送のお散歩マイクでは、秋田市楢山の創業140年の佐藤栄助商店を訪れました。
お話を伺ったのは和履職人の5代目佐藤栄助さん。
和履(わばき)とは、草履や下駄、雪駄などを指します。スニーカーやサンダルといった洋履と対比する業界用語です。
佐藤さんは普段、問屋業をメインで行っているそうですが、店内にも色々な和履が並んでいました。
中にはこんなかわいいつまみ細工も。
つまみ細工とは、小さく切った布をつまんでお花などの色々な形をつくる工芸品のことを言います。
こちらは疫病を退散すると言われている、妖怪「アマビエ」のつまみ細工です。
かわいい…♡
今年は新型コロナウイルスの影響で竿燈まつりを始め、多くのお祭りや花火大会が中止になってしまいました。(本来ならまさに今の時期に竿燈まつりが行われているはずでした…)
和装を着る機会が減るので、和履業界は新型コロナウイルスで大きな打撃を受けています。
そして和履業界では新型コロナウイルスの問題だけでなく、職人の高齢化も懸念されています。
今回お話を伺った佐藤さんは現在68歳。東京以北での職人はおそらく最年少とのこと。
若い世代に和履職人に技術を受け継いで伝統を絶やしたくないとお話されていました。
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秋田県民ならこの写真を見て「アッ」と気づく方がほとんどでしょう。
「フジタ製菓」の、おせんべいを取り合って兄弟バトルするCMの1コマです。
7月30日放送のエキマイク「お散歩マイク」ではそのフジタ製菓さんの工場にお邪魔してきました!
フジタ製菓さんのお菓子といえば県内の色々なところのお土産コーナーに置かれていますよね。
そんな有名なお菓子会社ということで
こんな風に最新の機械を何台も使ってどんどん機械生産!!!
…なんて風景を想像していました。
※こちらはイメージ画像です。(いや、絵下手すぎんか…?大丈夫ですか…伝わっていますか…)
しかし実際は、機械を使う部分はもちろんありますが、想像以上に手作業の部分が多いんです!!しかも従業員はたったの10人。10人で伝統の味を守っています。
こちらはせんべいにイラストや文字を“手作業で”1枚1枚焼き付けている様子です。
従業員のピンクのTシャツをよーーーく見てください。
背中の部分と袖の部分、色が違うのがお分かりでしょうか。
汗でTシャツの背中の部分が変わってしまうほど、汗水流して丁寧に手作業しています。
そんなフジタ製菓も新型コロナウイルスによって大きな打撃を受けています。
観光客や帰省する人が減った影響でお土産用のお菓子は売り上げがかなり減ってしまったそうです。
これまで食べたことがある人はご存じかと思いますが、おせんべいもおまんじゅうも、もろこしも、本当に本当に美味しいんです。
遠くにいる家族親戚・友人に送ったり、食卓で食べるように県内にいる我々が購入したりしてなんとかしてこの昔ながらの味を守る手助けがしたいなと思いました。
和履やフジタ製菓に限らず、こうした伝統を守り続けるために日々戦っているもの、企業…沢山あると思います。
何か新しいものを生み出すことは難しいことですが、ずっとあるものを変わらずに残し続けることも大変なことです。
そんな取り組みをしている人や企業を、これからもお伝えして少しでも手助けになれればと思います。