ABS秋田放送

2016年04月20日

九州新幹線が復旧する日

熊本、大分の地震は、終息の気配が見えません。
5年前のことが思い浮かぶかたも多いでしょう。
どんな不便な暮らしをしいられているのか。

きょう4月20日の「あさ採りワイド秋田便」にも、被災地を気遣うメッセージを多数いただきました。
東日本大震災のとき家電量販店に勤務していたという「なーにゃ」さんからは、当時の様子を回想してのメール。

「電池、ラジオ、反射ストーブ…
 在庫の関係で売ることができない苦しみを味わいました。
 被災地へ送るのでどうしても売ってほしいと懇願するかた、
 個数限定にご納得いただけず怒鳴るかた…
 不便な生活をする方々の気持ちも、
 売りたくても営業できなかったり
 物流ストップで販売できないお店側の気持ちもわかるので
 一日も早く日常が戻ってくる日を
 遠い秋田から祈っている毎日です。」

その「なーにゃ」さんのリクエストは、マイア・ヒラサワの「BOOM!」でした。
これ、まさに5年前の、九州新幹線開業時のCMソングなのです。
九州新幹線のCMは、疾走する新幹線の沿線で、多くの人が手を振って開通を喜んでいる、というものですが、
開通は東日本大震災の翌日、2011年3月12日。
日本中が大騒ぎになっていたあの日、お祝いのセレモニーは行われず、新幹線は静かに発車していきました。
震災被害をおもんばかって、CMの放送はいったん中止されましたが、口コミで話題を呼び、4月23日に再びオンエアされるようになりました。

そして、東北新幹線です。
仙台駅をはじめ鉄道施設が震災被害を受け、こまちもやまびこも、運休を余儀なくされました。
不眠不休の作業の結果、大型連休初日の4月29日、復旧を果たしたのです。
その日の早朝、東京に向かう一番列車を見届けに、私は秋田駅に行ったのですが、
ホームには駅員さんたちが整列して、手を振ってこまちを見送っていました。

東京に向かうこまちの一番列車

こまちを見送る駅員さんたち

その日はホームだけではなく、沿線でも、停車駅でも通過駅でも、多くの人々が新幹線に手を振り、開通を喜んでいました。
九州新幹線のCMと同じ光景が、現実に広がっていたのです。
列車が走って、人や物を運ぶという、いつも通りのことがいつも通りに行なわれていることの大切さを、みんなが感じた一日でした。

いま、九州新幹線はじめ、鉄道は寸断され、移動もままならない状態が続いています。
すぐではないでしょうけれども、必ず、復旧する日が来ます。
その時は、熊本駅でも、その沿線でも、沿線の人たちが手を振って開通を喜ぶ、CMと同じ光景が見られるに違いありません。
くまモンも、その中にいることでしょう。
その日が来るまでの間、私たちは何ができるか。
そんなことを考えながら、ちょっとだけ鉄道愛好家の私は「BOOM!」を聞いていました。

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