食いしん坊の井関です。

「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」

鰹は初物＝初鰹の人気が高いですね。
春になると、鰹は餌を求めて、黒潮に乗って太平洋を北上します。
この頃の鰹は十分餌を食べておらず、さっぱりとした味わいで
身も引き締まっています。鰹のたたき！薬味をたっぷりつけて食べる。
う～ん、最高ですね。
私も以前は、この初鰹が一番おいしいと思っていましたが、
今は、9月ごろからの戻り鰹の方が好きです。
餌を食べて脂ののった身は濃厚なうまみたっぷり。
ステーキにしたら美味しいの美味しくないの！

こんな風に、本当の旬というのは、人の好みによって分かれるものですね。

さて、秋田では12月になると「季節ハタハタ」の接岸が待ち遠しいです。
近年は、資源量の減少が顕著で漁獲高が落ち込み、すっかり高級魚になってしまったのが残念ですが。

秋田に来た頃は、とろみのあるブリコの食感に魅了されたものでしたが、
ある時、料理屋さんで大将に「ハタハタの刺身を食べるかい？」と聞かれて、
エッ！と思ったのですが、食べてみるとこれが堪らなく美味い！！
身そのものが味わい深かったのです。
それは、底引き網で獲ったハタハタでした。

ハタハタは深海魚で、産卵のために浮上してきて岸辺にやってくるのが季節ハタハタ。
ブリコは最高ですが、体力を使っているので身は弱ってきています。
その点、浮上する前、深海にいるハタハタは脂がのっていて、刺身にしてもよい上物。
食べてみるとその違いが分かります。
それを知って以来、魚屋さんでハタハタ、それも底引きと書いてあると、
無性にほしくなるんです。
これを書いていると、夏にもなっていないのに、もう冬の味覚のハタハタが
食べたくなってしまいました―！