2012年10月22日(月)
22日のあさ採りの中では、実況を担当した21日の秋田市での全国高校駅伝秋田県予選についての話をしました。
この2枚の写真、なんだと思いますか???
21日分のニチスポブログには掲載していない写真です。
駅伝のレースの中の一つの風景であることに間違いはありませんが、
あさ採りの中でも話した「いろいろな事を考えさせられた」1シーンでした。
今回の駅伝の中で初めてタスキが渡る男子1区から2区への中継所で実況を担当し、放送が終わってから撮った写真です。
トップの選手が通過してから10分以内にタスキをつながないとそれ以降のチームは自分達のタスキをつなぐことができない。この「繰上げスタート」が、駅伝のルール。
こちらの写真
2区に飛び出すためにスタンバイしているランナーがかけているタスキはどちらも「黄色」。
この黄色いタスキは「繰り上げスタート」を意味します。
1区の選手が間に合うかもしれないけど、間に合わなかった時の備えとして、黄色いタスキをつけて待たなければなりません。
そして、トップの通過から10分が経過。
最初の中継所にして、残念ながらタスキがつながらず。繰り上げスタート。
よく見ると、あと5秒もあればタスキがつながるところまで1区のランナーが来ているチームも。
しかも、今回は1区で1位だった大曲工業・高橋一生選手が区間新記録を出す速いレース展開。高橋選手の新記録という喜ばしいドラマの一方で、あと一歩でタスキがつながらない、そんなドラマも生まれたのでした。
「勝負事・レース」ですので、どうしても限られた放送時間の中では先頭集団の話をお伝えするのが優先になってはしまいますが、タスキの数だけ、想いとドラマがあるのです。
優勝が目標のチームもあれば、自己ベスト更新、あるいは完走が目標のチームもあります。
タスキがつながらなかった2チームの1区の選手は、それでもこの後、きちんと1区10キロを走りきりました。
ゴールには到達しました。
選手達は辛そうな、厳しそうな、悔しそうな表情でしたが、なんだか心を突き動かされました。
人の「本気」「全力」ってこういうことなんだろうなと。
タスキはつながらなかったかもしれないけど、この経験、選手達には一生の宝物ではないでしょうか。
次の週末は高校サッカー&ラグビー!
サッカーは26日に準決勝、28日に決勝。
ラグビーは27日に決勝、秋田工業vs秋田中央。
駅伝とはまた違って、「勝ち」か「負け」かしかないスポーツ。
ただ、そこには本当に「勝ち」か「負け」かしかないのか?
勝負の明暗は分かれても、それだけではないのでは!?
そのあたりの何かが皆さんに伝わるのがABSのスポーツ中継です。
どうぞご覧ください。