2010年5月26日
2010年5月26日(水)
賀内です。
日本海中部地震から、きょうで27年。
若い世代にとっては「お父さんやお母さんの時代に起きた地震」というイメージかもしれませんが、災害の教訓は語り継いでいかなければなりません。
ABSラジオでは毎年この時期「シリーズ防災」で、災害への対応を訴え続けています。
27年前のきょう、何をしていましたか?
私はこのとき大学四年生。東京にいたので、地震を直接経験していないのですが、記憶は薄れることがありません。
東京も、あの日は快晴でした。
昼過ぎ、アパートのテレビをつけると、なぜか秋田県庁が映っているのです。
「なんだ?」と思って見ていると、妙に切迫した様子のアナウンスが聞こえてきます。
こういう大事件、大災害の特別番組は、いろいろな情報が錯綜して、途中から見ても事態がよくわからないことがあります。このときも、しばらく見ていてやっと「秋田で大きな地震があった」と理解できました。
大変だ!大学四年になって「就職活動に必要だから」と引いた電話(もちろんダイヤル式)で秋田の家と連絡を取ろうとしても、もう通じません。あとはもう、テレビを見続けるしかありませんでした。
午後1時を過ぎた頃から、状況が次第に伝わってきました。
「遠足の小学生が津波にさらわれた」
「道路に地割れができた」
「ビルが倒壊した」
次から次へ、恐ろしくなるような情報が入ってきますが、なすすべもなく、時間ばかりが経過していきました。
秋田の家と電話がつながったのは、深夜0時頃のことです。家も家族も大丈夫だった、と聞いて、力が抜けていくような気持ちでした。
災害の時、正確で早い情報が、どれだけ大事なことか、被災地から離れていても強く感じたものです。離れていたからこそ、と言うべきでしょうか。