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番組審議会リポート|
PROGRAM COUNCIL REPORT

第612回秋田放送番組審議会リポート

第612回秋田放送番組審議会が、9月28日(月)午後2時00分から秋田放送本社会議室で開かれました。合評は、テレビ番組「戦争の記憶、遺跡が紡ぐ」«2020年8月15日(土) 15:30-16:00放送》でした。秋田県内に残る戦争遺跡の保全に向けた調査と研究、また学生が地域学習・平和学習として戦争の足跡を学んでいく姿を描いた戦後75年報道特別番組です。

委員からは、
「知らない戦争遺跡がたくさんあった」
「普段の生活において戦争遺跡を意識することはほとんどないので、興味深かった」
「30分という番組尺を聞いたときは、75年の特別番組としては短いなと思ったが、内容が凝縮されていて全くそんなことはなかった。慌ただしくないカットでゆとりを持ちながらも“たくさん見た”という感覚があった」
「映像が効果的で臨場感があった。ドローンによる俯瞰で、どんな場所にその施設が建てられ遺跡として残っているのかがわかりやすかった。防空監視哨の、暗闇から窓、という展開には惹きつけられた」
「防空壕の映像は中から撮ったものだった。その時代に中で過ごした人の気持ちが伝わる強い映像。許可どりなど困難もあったと予想するが、作り手の真摯な精神、努力がにじんだいい映像だった」
「ナレーションもよかった。現場の空気をよく伝えていた」
「複数の時間軸がよく整理されていて、混乱せずに見ることができた。編集が上手だ」
「学生の発表が印象的だった。昔の話でも、自分の生活圏に遺跡があるのでリアルに感じられる。戦争を知らない、親も知らない、という世代が、地域の題材を元にして調べ、同世代に向けて発表するというのは大事な事」
「戦争をどう取り扱うか、という立ち位置は個人差が大きく難しいが、この番組は中立的でバランスが良かった。ファクトとして教えてくれる番組だった」
「戦争体験者がいなくなっていく中で、こういった遺跡をこのまま朽ち果てさせていいのか、とうテーマがよく伝わった」
「最後の“いつまでも戦後であるように”という言葉がよかった」
という感想がありました。

一方で
「初見の人間には理解が難しいところもあったので、そのブロックが何を伝えるパートなのか事前に示すという方法もあったかもしれない」
という指摘もありました。

また、
「建物を残したところで、どれだけの人がそこに関心を持つのかという懸念はある」
「戦争体験者本人の言葉が一番インパクトが強い。身近にいる実際の体験者はあまり口を開かないこともある。証言を映像で残すのは、地域メディアとしての使命であると思う」
「戦争はデリケートな問題。当事者の感覚を下の世代が理解してくれるのか、という疑念もあるのではないか。戦争体験者が口を開かない一因でもあるような気がする」
「この番組をきっかけに、戦争を知っている父と初めて話ができたことが一番の収穫だ。こういった機会がなければない会話だったかもしれない」
「審議会のメンバー内でも、番組をきっかけにして体験者の記憶を掘り起こしている。一年に一回でも、こうやって戦争を振り返るのが大切だ」
という意見もありました。

第611回秋田放送番組審議会リポート

第611回秋田放送番組審議会が、7月28日(火)午後2時00分から秋田放送本社会議室で開かれました。合評は、ラジオ番組「マケニの、ゆめ。~医学生の診療所建設、1300日の回顧録~」«2020年4月26日(日) 14:00-14:55放送》でした。取材開始当時秋田大学医学部の3年生だった宮地貴士さんが、アフリカ ザンビア共和国のマケニという村に診療所を建てるという夢をもち、学業に励みながら、現地の人たちとの交流、仲間や家族との協力、資金調達の困難を乗り越える様などを、3年余りにわたって追いかけたドキュメンタリー番組です。

委員からは、
「ニュースなどで宮地さんの事は知っていたが、ラジオは肉声や人となりに触れるいい機会だった」
「色や匂いが鮮やかに描かれていた」
「構成がわかりやすく整理されていた」
「サンビアのお宅の料理のシーンの音が良かった」
「ナレーションの情景描写が想像力をかきたてた。関向アナウンサーの声は落ち着いていて聞き取りやすい」
「“よくある話”ではあるが、登場人物が秋田大学の学生となると身近に感じる」
「宮地さんに会ってみたいと思わされた」
「宮地さんの思いや葛藤が良く描かれていた。ただ会話をしている上ではわからないような内面が描かれていた」
「番組後半の、さまざまな困難に立ち向かう様が聞きごたえがあった。その後が気になった」
「母親や支援者からなど、多様な視点が良かった」
「五城目朝市や国際教養大学など、秋田の紹介のオンパレードだった」
「映像がなくラジオである事から、音に集中し想像力を働かせることで、逆に時間や空間を越えることができた。ディレクターが現地取材を行えなかったとのことだが、それがプラスに働いて客観性を保てたのではないかと思う」
「テレビ電話やインターネットなどを介したインタビューは、これからの取材にも活用できそうだ」

一方で、
「内容が盛りだくさんで、一般のリスナーが一度聞いただけですべてを理解できるかは疑問が残る」
「映像でも見たかった。ラジオ放送だけだと聞く人が限られる。ほかの事をし“ながら”で聞くような内容ではない」
「宮地さんを少し調べたが、この番組のホームページがないようだ。テレビ・ラジオ・Webと総合的なプロモーションをしてもいいと思う。目につく人が増え、活動をサポートする人も新しく出てくる」
「Webで映像などを補完するという試みも可能なのではないか」
という指摘もありました。

また、
「大学の在り方を示唆する番組でもあった」
「秋田大学が人物重視の教育をしているという事を初めて知った。素晴らしい大学だ」
「宮地さんは秋田出身ではないとの事だが、そういった人が秋田と縁ができたのは、大学という機関があったからこそ。人の行き来があるからこそ生まれるものがあると改めて気づかされた」
「コロナ禍で、夢を描くも思うように動くことができない人がたくさん出てきていると思う。そういう人をどうサポートしていけるか、考えなければならない」
「環境を整備することが、必ずしも人間の幸せにつながるわけではないという事は覚えておかなければならない。医療は絶対に必要な分野かもしれないが」
「なぜアフリカなのか、なぜカンボジアなのか。よく考えて、先進国からの上から目線の援助にならないように気をつける必要がある。きっかけにはなりえるが、結局は現地の人たちの自主性を引き出すことが大事だ」
という意見もありました。