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番組審議会リポート|
PROGRAM COUNCIL REPORT

第667回秋田放送番組審議会リポート

第667回番組審議会が3月23日に開かれました。議題は「ABS news every.+ 伊藤樹 歓喜への挑戦」でした。

審議委員からは
プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスからドラフト2位指名を受けた県出身選手、伊藤樹選手を取り上げたこの番組は、これまでの歩みやプロとして踏み出していく思いなどが分かりやすくまとめられていた。ただ、伊藤選手がインタビューの中で言及していた「サポートしてくれた家族」がどんな人たちなのか、ドラフト会議のテレビ中継を見ていた家族が「これまで辛いことがあったが、これからは大丈夫」と言っていた「辛いこと」は何だったのか、など、色々気になる点が描かれないまま終わっていたように思う。

この番組を見て、伊藤選手の人柄やさわやかな雰囲気、そして球団からの期待の高さを知り、応援したいという思いを強くした。秋田にいる家族がドラフト会議で指名された瞬間に見せた喜びの表情やインタビューからは、伊藤選手がプロ野球選手になる、ということが家族の夢であったことが伝わってきた。

スポーツにあまり詳しくないため伊藤選手のことも今回初めて知ったが、生い立ち、選手としての実績、そしてその人柄などもわかりやすくまとめられていて、応援したいという気持ちがわいてくる番組だった。タイトルにもなっている「歓喜」という文字が愛用しているグローブに刺しゅうされていて何度かクローズアップされていたが、その由来や込められた気持ちなどを知りたいと思った。

子供がスポーツをしていたので、あの家族の気持ちはとてもよく分かった。まわりの誰もが認める才能を持った子でもプロ選手にはなれなかった、という実例を見てきているので、佐藤選手には家族による相当なバックアップがあったであろうことは想像に難くない。よりよい環境で野球をさせるために、小学校を卒業してすぐに仙台の中学校に進学させた親御さんの勇気はすごいと思う。

番組自体は未来に向かって挑戦する若者を描いた、とてもすがすがしいものだったが、秋田の小中学生がスポーツのために県外へ進学する、ということについては、別の番組でぜひ取り上げてもらいたい問題だと感じた。

伊藤選手については「秋田を出ていった人でしょ」という見方が県民の間に無いとは言えないのではないか。しかしこの番組を見て、地元への思い、つながりなどを知り、そうではないのだということを感じ、私もまた「応援したい」という思いを共有した。この視聴体験を通じて、若者は地元に引き留めておくべきなのか、県内進学、県内就職、というところを突き詰めていくことは果たしていいのか、といった問題を考えさせられた。
といった意見が上がりました。

第666回秋田放送番組審議会リポート

第666回番組審議会が2月5日に開かれました。議題は「日本のチカラ いっしょに歩こう ~老犬介護の現場から~」でした。

審議委員からは
ペットを飼った経験はないが、老犬介護士という仕事があることを知り、とても興味深く見ることができた。人と同じように犬も高齢になれば認知症になって徘徊や夜鳴きといった症状が出ることを、映像を通して初めて見て、飼い主さんたちの不安や苦労が身に迫ってきた。

ペットを飼うことで得られる「かわいい」「楽しい」「癒やされる」などの特別な体験の裏にある難しさや、生き物を飼うことの責任などを考えさせられる番組だった。重いテーマを扱っているが、番組冒頭、足の不自由な犬が車いすを付けて走る映像と、「それでもあきらめない。今を精一杯生きよう」というナレーションに強く訴えるものを感じ、期待を持って見始めることができた。

犬がかわいくて元気だったころの映像と現在の映像が対比されていて、老犬の哀れさがいっそう際立っていた。そんな中でも飼い主さんたちは笑顔で介護していて、つらいけれど楽しい、一緒にいられることがうれしい、という気持ちが感じられ、そのことが犬たちの悲しみを和らげていた。「今を精一杯生きよう」というメッセージは確かに伝わっていたのではないか。

ペットも老いる、ということはわかっているつもりだったが、介護が必要になる、ということはこの番組を通じて気づかされた。ペットは家族、という意識を持っている者として、家族が老いていく、という視点で番組を見た。老犬介護サービスをこれから利用したい、という人のために、どの程度費用がかかるのか、といった情報もあるとよかったのではないか。

認知症にかかった犬を初めて見て、切ない気持ちになった。ペットを飼う人は、最後の最後までのことを考えて迎え入れることが大切だ、と感じた。これから飼おうと思っている人に見てもらいたい番組だ。

人間か動物かに関わらず、老いること、死んでいくことを考える番組を作りたい、という制作者の思いが伝わってきた。人間で描くと生々しすぎる状況も、ペットと飼い主、という、いわば疑似的な関係の中で、しっかりと見つめることができた。

自分自身これまでに事故や病気で、これ以上生きていたくない、と思うほどの苦しみを経験したが、その時のことを思い出し、介護されている犬たちは果たしてどう思っているのだろうか、ということを考えてしまった。決してペットの介護ということを否定するものではないが、私にとっては、人間における延命治療の問題などにも結び付いていく、とても厳しい問いかけを突きつけて来る番組だった。
といった意見が上がりました。

第665回秋田放送番組審議会リポート

第665回番組審議会が昨年の12月26日に開かれました。議題は「2025年を振り返って」でした。

審議委員からは
今年1年の番組を振り返ってみると、テレビ・ラジオともに、硬派で取材力の高さを感じる内容が多かった。特に今年は戦後80年ということで、8月の「平和へのミッション」では、取材の過程で新しく分かった事実があったり、これまで知られていなかったことに光を当てるなど、時間の経過とともに取材が難しくなっていく戦争について、幅広い世代に考えてもらう機会を与える番組だった。

秋田について、知らなかったことを教えてもらえる番組が多かった。クマであったり、ハタハタであったり、その後どうなったのかを知りたくなる内容だった。インターネットの映像配信サイトなどでは、制作者が自分の好きな情報だけを発信しているように感じるが、合評対象となった番組は、いずれも色々と考えられて作られた番組が多く、若い人たちにも見てもらいたいと思った。

1年を通じて、人物にスポットを当てた番組が印象に残った。高次脳機能障害を持った女性、いぶりガッコづくりに取り組む人、新知事、そして墜落したB29を追い続ける探検家、と、秋田にはこんなにも多くのたくましい人たちが生きているのだ、ということを実感した。秋田の魅力をアピールするとき、財力やブランド力などではほかの地域に比べて劣るかもしれないが、こういう素敵な人物がたくさんいる、ということを訴えるという方法もあるのではないか、と思った。

今年の番組の中で印象に強く残っているのは、高校のラグビー部を取り上げた番組といぶりガッコづくりに取り組む女性を取り上げた番組だった。どちらも若い人が主人公で、見ていて明るい気持ちになれた。

番組審議会での制作者からの説明を聞いていて感じることだが、番組を制作する記者やディレクターに、しっかりした人物がそろっているように思う。社員の間で受け継がれてきたものと思うが、こうした伝統は受け継いでいって欲しい。

B29の墜落と生存兵を追った番組は、新聞やほかの放送局を動かし、さらにはアメリカ大使館も反応を示すなど、ムーブメントとも言うべき反響を呼んだ。このきっかけが秋田放送の報道で、しかもこれが終わりではなく新たな動きの端緒ともなっていることは高く評価したい。
といった意見が上がりました。