ニュース
テレビ
ラジオ
イベント・映画
アナウンサー
番組表
動画配信
ブログ
ABSあぷり
SNS
2010年3月25日

2010年3月25日(木)

賀内です。

先週は代打の切り札・廣田ANに、週後半の「あさ採りワイド」を託し、私は東京・日本テレビに出張でした。日テレ社内で日テレのアナウンサーとすれ違って「あっ、テレビに出てる人だ」などと、自分の職業を忘れたようなことをつぶやいておりました。

きょうの「あさ採りワイド」では、「秀麗無比なる鳥海山よ」で始まる秋田県民歌をおりこんだ楽曲「大いなる秋田」の東京公演についての特集をお送りしました。

「大いなる秋田」は、1968年に、父親が旧山本町出身という作曲家・石井歓が作曲した合唱と吹奏楽のための曲で、作曲以来約40年、県内各地で演奏会が開かれてきたほか、学校の文化祭や卒業式でも歌われ、演奏されてきました。
県民になじみ深いその曲を、東京で演奏しようというプロジェクトが進んでいます。
東京公演は5/23(日)。
首都圏在住の秋田出身者が音頭を取って実行委員会を結成しました。

きょう電話インタビューしたのは、その実行委員長で湯沢市出身の倉田京弥さんでした。倉田さんは東京都庁の職員。湯沢時代は中学・高校と吹奏楽部に所属し、もちろん「大いなる秋田」も演奏しました。社会人となった今も東京のアマチュアオーケストラでトランペットを吹いています。

そもそも、東京で母校の吹奏楽部OBが飲んでいたら「久しぶりで大いなる秋田を聞いたい」という話から、この計画はスタートしました。それなら自分たちで演奏してしまおう!と発展していき、あちこちに呼びかけた結果、160人以上が参加することになったのです。

「大いなる秋田」は、4つの楽章からなる規模の大きい曲です。秋田県民歌は、その第3楽章で歌われますが、倉田さんはその「秀麗無比なる鳥海山よ」の一節を思い出しただけで涙ぐんでしまうといいます。
参加するのは首都圏の秋田出身者が中心ですが、中には秋田、仙台、さらにはなんと北海道からの参加者もいるとか。練習では初対面の人たちも、「大いなる秋田」を歌ったあとは和気あいあいになるとのこと。
それもこれも、「大いなる秋田」という曲の魅力ですね。引力、磁力といってもいいのではないでしょうか。

放送を聞いた「能代の田子作」さんからメールが届きました。
「高校時代、ブラスバンドに在籍していた頃を懐かしく思い出しています。大いなる秋田は、脳みそに歌詞がしみついております」

この時期、進学や就職で、故郷を離れる若者の姿もよく見かけます。
故郷を離れるときの心情、上京して、都会に住むようになってから秋田へ寄せる思いについても、番組にメッセージをいただきました。

東京で「大いなる秋田」の練習をしている時、参加者の皆さんの頭には、ふるさと秋田の情景をはじめ、親兄弟や同級生などなつかしい人の顔が、次から次へ浮かんでいるのではないでしょうか。
東京にいるのに、心は秋田へと飛んでいるのです。

ふるさとを思う心情は、さまざまです。
帰省する人もいるし、親に電話する人もいます。最近は、ふるさとや母校のHPを見て、懐旧の情にひたる人もいるでしょう。
そして、若き日に歌い奏でた曲の再演のため、東京で心を一つにして集まる人たちもいます。これもまた、ふるさとへの気持ちが実を結んだ一例でしょう。

「大いなる秋田」の東京公演まで、あと二か月です。

掲載されている記事・写真等すべての無断転載を禁じます。Copyright © Akita Broadcasting System. All Rights Reserved