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2008年11月21日

2008年11月21日(金)

賀内です。

きょうは、脳血管研究センターの長田乾先生のお話でした。
秋田で「あたる」という脳卒中は、季節、曜日、時間によって差がある、というお話です。
脳血管研究センターでは、この25年間、約7万人の患者さんについて統計をとってきました。その結果わかったことです。

1.季節
寒い時期は脳卒中患者が増えます。10月から4月までの間、特に脳出血とくも膜下出血が多くなります。理由は、気温の低下で血圧が上がることではないか、というのです。昔の家は手洗いが別棟だったり廊下のはずれにあったりで、寒さのため血圧が上がって脳卒中を引き起こす、ということが多々ありました。また、現代でも、冬はどうしても運動量が少なくなるので、血圧が上がる要因になるということです。
今も、冬に寒いことは変わりありません。防寒対策が、脳卒中を減らすことにもあります。

2.曜日
月曜日は、他の曜日より、はっきりと患者数が増えます。ただ興味深いことに、男性の患者のうち、仕事を持っている「勤労男性」と、退職後などの「非勤労男性」に分けると、勤労男性は月曜日の発症が多いのに、非勤労男性は、曜日の差がないのです。
となると、仕事が始まるというストレスが原因ではないか、と言われています。

3.時間
発症時刻をグラフで示すと、朝と夕方に、大きな山ができます。これもやはり、仕事のストレスが出やすい時間帯なのではないか、という説があります。
また、朝に多いと言われる理由のひとつは、「家族が起きてこないので見に行ったら脳卒中で意識がなかった」ということもあります。
実際は夜中に発症していたのでしょうが、発見が朝だった、ということです。

寒さとストレスが、脳卒中の大きな原因だということがわかりますね。
自分だけでなく、高齢のご家族にも気を配ってあげたいことです。

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