消防団員が酒気帯び運転の疑いで検挙・懲戒免職 市は公表せず…「常勤職員とは立場が異なることを踏まえた」 由利本荘市

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秋田 2025.06.11 18:09

由利本荘市内の消防団に所属していた消防団員が、去年、酒気帯び運転の疑いで検挙されて懲戒免職の処分を受けたものの、市が公表していなかったことが新たにわかりました。

消防団員は非常勤の公務員で、報酬も公費から支給されますが、市は常勤の職員とは立場が異なることなどを踏まえ、公表しなかったと説明しています。

由利本荘市は、昨年度だけで、あわせて14人の職員が免職や停職、減給などの懲戒処分を受けたと公表しています。

10日には町内会から預かった事務手続きにかかる費用などを着服した職員を懲戒免職処分にしました。

秋田放送が、市と市の消防本部に取材したところ、昨年度はこのほかに市内の消防団に所属していた消防団員1人が、懲戒免職の処分を受けたものの公表されていなかったことが新たにわかりました。

この消防団員は、去年4月に酒気帯び運転の疑いで検挙され今年3月に懲戒免職となっていて、消防本部は、検挙されてからは団員としての活動はしていないと説明しています。

処分までに時間がかかったことについては、捜査当局による処分内容が本人に伝えられるのを待ったためと説明しました。

消防団員は、報酬を公費から受け取る非常勤の地方公務員ですが、市は常勤の職員とは立場が異なることなどを踏まえて公表しなかったと説明しています。

由利本荘市 湊貴信市長
「昨年、度重なる不祥事を受けましてコンプライアンス基本方針を策定し、全庁あげて再発防止に取り組んでいる最中、このような事案が発生したことは慚愧の念に堪えません」

由利本荘市は10日、市議会議員に対し再発防止に向けた取り組みを改めて徹底する考えを示したほか、幹部を集めた緊急の会議も開きました。

不祥事の内容を内部で共有して検証できる体制構築のほか、職員同士がコミュニケーションをとりやすい職場環境づくりも進めていく方針を確認しています。