秋田市・沼谷市長 財源確保のため複数の公共施設の廃止を検討 新スタジアムについては「3者とも費用をまかなえない結論があるかもしれない」
秋田市の沼谷市長は、新たな事業を行うための財源確保の取り組みの一環として、複数の公共施設を廃止することを検討し始めたと明らかにしました。
新たな事業になる可能性があるスタジアムの整備については、事業費が高額だった場合、県や市、クラブの3者が、いずれも費用を負担できない事態になるかもしれないとの見解を示しています。
沼谷市長は、先月の就任以来、安定的な財政運営を行うため、これまで進めてきた事業や既存の施設のあり方を見直す方針を示していて、30日の定例会見でも、改めてその考えを強調しました。
秋田市 沼谷 市長
「これがこのまま続きますと、本当に財政的に、破綻という言葉は使いたくないですけど、かなり厳しい状況が、このあと、このまま続けばですね、予想されますので、そういう意味で、先ほど私、あえて相当思い切ったスクラップをしていかなければ、新規の財源も出てこないんじゃないかなとみていますと、そういう意味でお話しました」
今年度いっぱいかけて、事業の見直しを進める考えですが、対象となる事業や施設は、すでに複数あることを明らかにしました。
秋田市 沼谷 市長
「形骸化、流れで惰性でやってきてしまっているようなソフト事業というのは、一旦スクラップになると思いますし、ハード事業についても、市民の皆さんの生命・安全・財産、防災を含めて必要不可欠なものはもちろんやっていきますけれども」
「ハードに関しては、公共施設の総量を見ながら、廃止することができる施設については廃止をするとか。そういったことについてはすでに具体的にここ、ここと指示しているものもあります」
施設を利用する人や、関係する事業者、市議会から合意が得られ次第、内容を明らかにしていく考えです。
今後、巨額の公費を投じる新たな事業となる可能性が出てくるのが、八橋運動公園で進める予定のスタジアム整備です。
市は、先月以降、既存の施設の改修と新たな施設の建設、2つのパターンの検討を始めています。
沼谷市長は、民間の調査会社とも連携して、それぞれの進め方についての事業の費用やスケジュールを示していく考えですが、費用の額によっては、事業自体の方向性を大きく左右することが起こり得るかもしれないとの見解を示しました。
秋田市 沼谷 市長
「市としての整備に対する負担ができる上限額は、一定程度、当然、おのずから、限界・制約があろうかと思います」
「ほかの当事者2者、県、ブラウブリッツ、秋田市以外の当事者の方々も出せない金額になれば、結果、3者ともその費用をまかなえない、捻出できないという結論があるかもしれませんし、いやいやそこは何らかのやり方があるとなるかもしれませんし」
スタジアム整備のあり方を含む議論が行われる見通しの市議会は、来月4日に始まります。