沼谷市長とJリーグトップの会談で秋田市のスタジアム“新設ありき”の議論が大転換へ Jリーグ側の受け止めは…
秋田市の沼谷市長と、Jリーグのトップが1日、初めて意見を交わし、“新設ありき”で進んできたスタジアム整備をめぐる議論が、大きく転換することになりました。
秋田放送は、Jリーグに、トップが今回の結果をどう受け止めるかなどについて聞きましたが、これまでも取材対応はしていないという理由で、具体的な回答はありませんでした。
報道機関のカメラが待っている方向を見て、笑顔を見せた沼谷市長。
その横でともに微笑んでいたり、少し緊張した表情をみせたりしているのは、スタジアム整備の計画づくりを担っていく市の職員たちです。
和やかな雰囲気だったのか、緊迫したものだったのかは、出席者にしかわからない結果となりました。
北嶋大聖記者
「Jリーグ側の意向で、面会は一切が非公開となっています。秋田市の沼谷市長の考えをJリーグ側はどう受け止めているのでしょうか」
スタジアム整備をめぐる、秋田市とJリーグ側の初めての意見交換は、市側が撮影した写真2枚が公開されただけでした。
Jリーグは、ブラウブリッツ秋田がJ2以上のリーグでプレーするための参加資格=クラブライセンスを得るための条件としてスタジアム整備を求めていますが、沼谷市長は、整備の方法は施設を新たに建設する新設、既存の施設の改修のいずれの進め方でも構わないという考えを伝えられたと明かしました。
Jリーグ側からは、トップであるチェアマンのほか、役員やクラブライセンスを管理する部門の担当者が出席しました。
一方、秋田市側は、市長と担当職員に加え、ブラウブリッツ秋田の役員も出席しています。
クラブ側はスタジアムの新設を求めていたことから、岩瀬浩介社長は先週、沼谷市長に対し新設で議論を進めてきた過去の経緯を考慮するよう、求めていました。
北嶋大聖記者
「面会を終えた沼谷市長が今姿を現しました。おおむね予定通りの時間で面会を終えた模様です」
スタジアムの新設を前提にして進んでいた議論の方向性は大きく変わるため、沼谷市長は、議論に関わる関係者に理解を求めていく考えです。
沼谷市長
「私としては、今までの何年にもわたる二転三転したスタジアムを巡る議論というものを踏まえるという気はあまりないです。今までの議論というものがいい議論で、しっかり進んできた議論であれば、それは当然踏まえていくべきだと思いますが、議論をしてきて二転三転をして進まなくてある種事実上止まってしまったような、あるいはいまだにいくらかかるかもわからないというような、この状態を踏まえて新設ありきということで進むつもりはないです。ですのでそこは(ブラウブリッツ秋田の)岩瀬さんにぜひご理解いただきたいなと思いますね」
非公開の面会でしたが、沼谷市長は、チェアマンから、こんな言葉をかけられたと明かしました。
記者
「特にチェアマンについて、面会の中で興味深かった言葉は」
沼谷市長
「うーん…そうですね。『市長大変でしょ?』って言われました。私としては住民の皆さん、市民の皆さんに直結するサービスを担っている自治体なので、そういう部分のこともしっかりやらないといけないということや、いろんなことが大変ですねというふうにはお答えしましたけども」
なお秋田放送は、Jリーグ側にチェアマンからの発言や、結果をどう受け止めているか、また、非公開にした理由についてコメントを求めたところ、次のような回答が届きました。
「Jリーグとしては今回の秋田市の訪問に限らず、他自治体やパートナー等含めたお客様のご訪問に関し、メディアへの公開や対応は行っていません。本件については秋田市にお問い合わせいただければと存じます」