仙北市で桧木内川が氾濫 一部地域に「緊急安全確保」発令 21日未明にかけて線状降水帯発生の可能性も 土砂災害や低い土地の浸水に厳重な警戒を 秋田

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秋田 2025.08.20 18:23

前線や暖かく湿った空気の影響で大雨となっている県内、仙北市では桧木内川が氾濫し、一部地域に、今も大雨警戒レベル5段階のうち最高レベルの「緊急安全確保」が出されています。

住宅が床上浸水するなど広い範囲に被害が出ました。

気象台は今夜遅くから21日未明にかけて線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があるとして、土砂災害や低い土地の浸水などに厳重な警戒を呼びかけています。

こちらは仙北市西木町上桧木内で午前9時半ごろに撮影された、地元の消防団員から提供を受けた映像です。

桧木内川が氾濫し、国道105号に水が押し寄せていました。

水没している車もあり、浸水被害は住宅にも及んでいます。

橋は濁流にのみ込まれていて、川との境目がわからない状態に。

農地も冠水し、広い範囲に被害が及んでいることがわかります。

前線や暖かく湿った空気の影響で大雨となっている県内。

土屋弘樹記者
「大粒の雨が降りつけてきていて 視界も悪くなっています」

大気の状態が非常に不安定になり局地的に雨脚が強まっているところがあります。

大館市では午前10時半すぎからの1時間で38.5ミリの激しい雨が降りました。

午後4時半までに観測された24時間最大降水量は、仙北市の桧木内が254.0ミリ田沢湖高原が230.0ミリ、鎧畑が214.0ミリです。

桧木内では1日で平年の8月1か月の8割余りの雨が降り、8月の観測記録を更新しています。

こちらは仙北市を流れる桧木内川の宮田水位観測所に県が設置した河川カメラの映像です。

水位がどんどん上がり、20日午前9時には氾濫した状態になっていました。

地区にある市の施設、紙風船館も浸水被害に。

隣接するプレハブ施設が流されました。

仙北市は上桧木内地区の185世帯378人を対象に、大雨警戒レベル5段階のうち最高レベルの緊急安全確保を。

511世帯1055人を対象にレベル4の避難指示を出しています。

避難した子ども
「玄関まで来ちゃっているから。もうおうちに戻れるかが不安」
避難者
「小屋の中から、物流れて、川さ行くの、川近くだから。ああ、流れていったよって。私見ていて。うんそうやって話して」
避難者
「桧木内さ来てから60年もなったども、こんなに降ったのは初めてだな」

鹿角市も避難指示を出していて、対象は大湯川流域と熊沢川流域の合わせて1,181世帯2,457人です。

髙橋勤記者
「川の水が濁流となって田んぼに流れ込んでいます」

農林水産被害も出ていますが、詳しい範囲や規模はまだわかっていません。

県のまとめによりますと、午後3時までに住宅の床上浸水が仙北市で3棟、鹿角市で1棟確認されています。

また仙北市では市役所の上桧木内出張所も床上浸水しました。

上桧木内地区の70世帯で断水が発生しています。

国道105号と341号それに454号は、一部区間で全面通行止めになっています。

気象台は、雨のピークは今夜遅くから21日未明にかけてとみていて、線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があると発表しました。

21日にかけて予想される1時間降水量は多いところで60ミリ、21日夕方までの24時間では180ミリです。

気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫に厳重な警戒を呼びかけています。

大雨の影響で20日は五能線の10本の列車と花輪線の11本の列車が運休または区間運休しています。

21日もダイヤが乱れるおそれがあります。

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