前市長の失職に伴う鹿角市長選挙 39歳 笹本真司氏が当選し初登庁「みなさんの気持ちを1つにまとめる存在になりたい」
市議会による2度の不信任決議で前の市長が失職したことに伴う鹿角市長選挙の投票が27日に行われ、新人の笹本真司氏が初当選しました。
鹿角市では最年少の市長就任で、早速、28日朝に初登庁し、「対話と信頼関係の構築に努めたい」と述べました。
27日夜、鹿角市内の選挙事務所で、当選の知らせを聞いた元市議会議員で新人の笹本真司氏は、鹿角市長選に立候補した5人のうち、最も若い39歳です。
笹本真司 氏
「市民の一人ひとりが将来を懸けてくれたっていうことは、非常に大きいものだと思っています。だからこそ今、僕はこの期待に絶対に応えないといけない」
過去最多の5人が立候補した、今回の鹿角市長選挙。
笹本氏は、次点の前市長・関厚氏に500票余りの差をつけて、初当選を果たしました。
選挙戦では、前市長のパワハラ問題で混乱した市政に終止符を打ち、市民との対話を重視しながら、人口減少に対応した地域づくりを進めると訴えた笹本氏。
任期は4年間です。
一方、敗れた関氏は、市民への説明が足りず、支持を得られなかったと述べました。
関厚 氏
「今のパワハラの問題、そういう問題についてきちっと説明をしてきたつもりではあったんですが、自分の実績、という点と改革という点を、もう少し、辻立ちを含めて街頭の演説の中でもはっきりと説明をしていくという必要性があったなというふうに思っています」
今後の活動については明らかにしていません。
前市政への評価が争点となった鹿角市長選挙の投票率は、前回を4.72ポイント下回る、58.41%でした。
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
喜びの初当選から一夜明けた28日、笹本新市長は、早速、初登庁しました。
任期は27日からで、すでに市長としての歩みが始まっています。
笹本市長は、広島県出身の39歳。
市外の出身者が鹿角市長になるのは初めてで、歴代最年少での就任です。
鹿角市 笹本真司 新市長
「みなさんの気持ちを1つにまとめていく、そんな存在にまずなりたいことと、あとは大きなビジョンというのをしっかり示してですね、一致団結できるような、そんな市長になりたいかなと思います」
市長としての意気込みをそう語った笹本氏。
その後の初めての記者会見でも、対話を通じて、まずは職員との信頼関係の構築を図りたいと述べました。
また、副市長の人事については、市政混乱の責任を取るとして、辞任の意向を示している舛屋修美副市長に、当面続投してほしい意向を示しました。
午後には、これからともに仕事を行う市の幹部職員に対して、次のように呼びかけました。
笹本 新市長
「一人ひとりが前例にとらわれず市民福祉の向上という原点に立ち返って、チャレンジ精神を持ちながら公務に精励されることを切望いたします」
市政の混乱をいち早く収拾し、人口減少をはじめとする市の課題にどう対応していくのか。
笹本新市長の手腕に注目が集まります。