風力発電設備の安全対策検討会の初会合 風車の羽根の落下事故を受け 点検の精度向上などを確認 秋田

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秋田 2025.07.01 18:18

風力発電設備の安全対策について話し合う検討会が初めて開かれ、秋田県や事業者などが意見を交わしました。

秋田市で発生した風車の事故を踏まえて、点検の精度を向上させることなどを確認したということです。

5月に発生した風車の羽根の落下事故を受けて開かれた安全対策検討会には、県と、大型の風車がある9つの市と町、それに設置した事業者など80人余りが参加しました。

県 産業労働部 佐藤功一 部長
「点検の状況や最新の技術的な知見など様々な情報をご提供いただきまして、これまでの我々の調査と合わせまして、実効性のある安全対策を検討していくための契機とすることができればと考えているところでございます」

今年5月、秋田市新屋にある風車の羽根が、回転中に折れて落下しました。

近くで倒れている男性が見つかり、搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。

設置した事業者は、事故調査委員会を立ち上げ、羽根が折れた原因を調べています。

1日の検討会で、県は、現行の安全基準や点検のあり方について見直すよう、国に要望していることや、事故があった風車と同じ型の風車が立つ能代港と本荘港への立ち入りを一部制限していることなどを情報共有しましたが、市と町や事業者との意見交換は非公開で行われました。

終了後、県の担当者は「事故原因がまだ判明していないことを前提としつつも、事業者、メンテナンス業者ともに点検の精度を高めて、事故を防ぐ方針を確認した」と説明しました。

県 クリーンエネルギー産業振興課 佐々木功 課長
「市や町のは方から出たのは、やはり点検の状況の公開ですね、そういったものをこれから一緒に練って検討していければなと、そういったご意見はありました」
進藤拓実 記者
「事故を起こさないための点検という話はされたと思うが、万が一起こった場合の対策というか、そういったものについては意見は出なかったのか」
佐々木 課長
「そこら辺に関しては特にはなかったんですけども」
「国の方に事故報告がいっているものですから、そこから導き出されるものかなというふうに認識しています。やはりそこは今までの事故の蓄積がある国の方で、それなりの基準を全国一律に決めていただければなというふうには感じています、決めるのであれば」

県は、国による事故調査の進捗も踏まえながら、さらなる安全対策を検討していく考えです。