秋田市の沼谷市長が初めて市議会に出席 約8分30秒間の所信表明で"事業仕分け"にも意欲

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秋田 2025.05.09 18:02

今年度最初の秋田市議会が、9日開かれ、先月就任した沼谷市長は、事業の取捨選択などを通じて、予算を効率的に運用するなど、市政運営にどう取り組むかを議員側に説明しました。

先月の市長選では、市議会議員の7割あまりが前の市長を支援したことから、政策をどう説明し、理解を得ていくかが課題となりそうです。

就任から、来週で1か月となる沼谷市長。

市議会に出席するのは、9日が初めてです。

予算の審議を本格的に行う定例の議会は、来月開かれるため、9日は、国の法改正に伴う条例の改正など、速やかな手続きが必要となるものを審議する臨時の議会です。

市がこれまでも続けてきた、市長や副市長などの給料を本来の額から減らす措置を当面続けるための条例の改正案も審議されました。

就任後、初めて臨む議会ということもあり、9日は、沼谷市長自身が市政運営にどう取り組むかについての考えを市民や議員に説明する、いわゆる「所信表明」を行う場となりました。

秋田市 沼谷 市長
「現下の厳しい財政状況に鑑み、事業の必要性や有効性、財政負担等を総合的に勘案しながら、市民の皆様や秋田市のために優先すべき事業を見極める必要があると考えます」

15年あまり前、当時の民主党政権が予算の無駄を省くために行った事業仕分けを念頭に置いているかのような取り組みに意欲を示した沼谷市長。

「市として稼ぐ意識を持つ…」
「負担上限額を見極め…」
「経営資源の最適化を図り…」

有事に備え、市の貯金にあたる財政調整基金を少しでも増やしておくためと説明しました。

初めての議会での発言時間は、約8分30秒。

就任直後に着手したスタジアム整備や、外旭川地区のまちづくりに関する協議を引き続き進めていく方針を改めて示したほか、風車の羽根が落下した現場で見つかり、その後亡くなった男性への哀悼の意も表しました。

次に行われる予定の定例の議会では、議員が市政方針を質す機会もあり、市長と議員による本格的な論戦が始まります。

選挙戦で沼谷市長を支援した議員は全体の2割あまりしかいない中、政策をどう説明し、理解を得ていくかが課題となりそうです。