風車の羽根落下事故で市が行った事業者へのヒアリング内容を公表 点検は法律に則って実施 設置場所や立ち入り規制は事業者が判断 秋田市

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秋田 2025.06.04 18:14

秋田市新屋にある風車から羽根が落下し近くで倒れていた男性が搬送先で死亡した事故を受けて秋田市は先月、市内に風車を設置している事業者にヒアリングを行いました。

その結果が4日公表され、法律に則った点検が行われている一方で、設置場所や、風車周辺への立ち入り規制については統一した基準がなかったことが分かりました。

先月2日、秋田市新屋にある東京のさくら風力が設置した風車から羽根の一部が落下し、近くで倒れていた男性が搬送先で死亡が確認されました。

この事故を受け秋田市は、市内に風車を設置しているさくら風力を除く11の事業者に先月、点検やメンテナンス内容などのヒアリングを行いました。

その結果、専門のメンテナンス事業者に委託しているケースや風車のメーカー自体が点検しているケースなど、事業者ごとに体制は異なっていたものの、法律に則って適切に管理されていることが確認されました。

一方で、住宅との距離や風車周辺への立ち入り規制については国が示す統一した基準がなく、事業者ごとの判断に委ねられていました。

いずれもゲートや柵などで立ち入り制限をしているものの、風車が倒れた場合などを想定して近づける距離を設定しているところもあれば、羽根に接触しない距離で設定しているところもあったということです。

今回、事故があった風車では羽根が回る範囲の半径40メートルを基準に、それよりもやや広い範囲を立ち入れないようにしていました。

しかしその範囲を超えて風車の羽根は落下しています。

秋田市がヒアリングを行った事業者からは、事故原因の結果に応じて点検項目や立ち入り規制の範囲を見直す考えが示さたということです。