秋田市の風車の羽根落下事故で事故調査委員会が報告 破片は約250メートル先まで飛び散る 破損した羽根の一部に焦げた跡も
秋田市新屋にある風車の羽根が折れて落下した事故で、その破片の一部が約250メートル離れたところに飛び散っていたことが分かりました。
また、破損した羽根の一部で焦げた跡も確認されていて、事故の原因究明が進められています。
先月2日、秋田市新屋にある風車の羽根が回転中に折れて落下しました。
近くでは男性が倒れていて、その後、搬送先の病院で死亡が確認されています。
風車を設置した東京のさくら風力は、風車の維持管理を行う会社や製造メーカー、それに大学教授などで構成する事故調査委員会を設置し進捗状況などを、18日経済産業省が開いた審議会に報告しました。
提出された資料によりますと、事故で周囲に飛散した羽根の破片は少なくとも30余り確認されていて、最も遠いところでは約250メートル飛び散っています。
県が市と町と連携して県内に設置されている風車をそれぞれ調べたところ、最も近くにある民家までの距離はおよそ230メートルでした。
今回の事故ではそれを上回る場所まで破片が飛んでいます。
最も遠くまで飛んだ破片は羽根の表面部分とみられ長さ約70センチ、重さは250グラムほどです。
また、事故のあとの破損した羽根の確認で、レセプターと呼ばれる避雷針の役割をする部品の一部がメーカーによって5年前に取り外されていたことが分かりました。
レセプターが取り外された複数の場所の近くに、焦げた跡が確認されたということです。
去年9月に羽根の内部を点検した際に焦げた跡は確認されず、いつ付いたかはわかっていません。
さくら風力などが引き続き羽根が折れた原因を調べています。