コメ農家にも少雨・高温の影響が コメ不足を受け生産意欲が高まる中…深刻な水不足に苦悩 秋田

この記事をシェア

  • LINE
秋田 2025.07.28 18:21

雨が極端に少なく気温の高い日が続き、コメ農家にも影響が出ています。

コメ不足が課題となる中、高値での販売に向け生産意欲が増していましたが、深刻な水不足に頭を悩ませています。

一面に水田が広がる全国有数のコメどころ横手市。

早いところでは穂が出る出穂期を迎え、稲の白い花が出来秋への期待を高めてくれます。

出穂期の前後は、コメづくりの過程で最も水を必要とする時期です。

しかし。

塚堀農事生産組合 鈴木和一 会長
「やっぱり枯れて、全部割れてますで、穂も全部傷ついてます」「半分以上実入りしないと」

田んぼに入った深いひび割れ。

晴れの日が続いたことで農業用水が不足し、十分に水を入れることが出来ませんでした。

その影響で葉が枯れてしまったほか、稲穂の一部が茶色く変色し実ができていないといいます。

約180ヘクタールでコメづくりに取り組んでいるこちらの農事組合法人では、急遽ポンプで水をくみ上げて対応しています。

その年の作柄を大きく左右すると言っても過言ではない、今の時期の水不足に農家は頭を悩ませています。

塚堀農事生産組合 鈴木和一 会長
「大変な年だなと思ってます」「農業70年やってますけれども初めてです」「我々のような者は5割ぐらいしか収穫できないのかなと思って残念がってます」「もう1回経営を立て直しするということを考えなきゃならないと思ってます」

こちらではコメに加え野菜の栽培にも取り組んでいますが、影響は夏以降の農産物にも及んでいます。

塚堀農事生産組合 鈴木和一 会長
「ずうっとこう植えた状態ですので、全部枯れてしまったと」

秋に出荷するキャベツの苗を先週、植え始めましたが、連日の猛暑で根が張る前に多くが枯れてしまいました。

5ヘクタール余りの畑に18万株の苗を植える計画でしたが、暑さが落ち着くまで植え付けを延期することにしました。

塚堀農事生産組合 鈴木和一 会長
「キャベツも我々の生活の生産の一部ですので」「『今年こそは』と意気込んでおりましたのに残念で」「何とか一粒でいいですから雨降っていただきたいとそういうことだけです」

コメ不足による高値での販売を期待し、収穫の秋に向けて意気込んだ矢先の水不足。

農家は苦悩の夏を過ごしています。