肥料代を抑えながら新たな収入を イネのもみ殻から作った「バイオ炭」を肥料にしたコメづくりの実証実験 秋田・大仙市

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秋田 2025.05.09 17:51

イネのもみ殻から作った炭・バイオ炭を肥料として活用するコメづくりの実証実験が、大仙市の田んぼで行われています。

肥料代を抑えながら新たな収入が得られる取り組みとして期待されています。

実証実験が行われているのは、大仙市の田んぼです。

広島に本社を置くバイオ炭の製造機械メーカーが去年から実施しています。

バイオ炭は、イネのもみ殻から作った炭で、肥料として使われます。

コメを収穫したあと、大量に出るもみ殻は、産業廃棄物で、処分に頭を悩ませる農家も少なくありません。

もみ殻を350度以上の高温で加熱し、炭化させたバイオ炭には、イネの成長に必要とされる成分のカリが含まれています。

化学肥料をバイオ炭とたい肥に置き換えることで、肥料代を6割程度削減できるということです。

また、バイオ炭は、水を張った田んぼから発生するメタンガスを吸着するため、温室効果ガスの排出削減量を国が認証する制度、J-クレジットを活用することで、新たな収入を得ることができます。

トロムソ営業部 高橋司さん
「10アール当たり1トンのバイオ炭を投入して、今のところ、相場としては約4万円くらいのJ-クレジットでの取り引きとなっております」
「隣の山形県など、他県ではもうすでにバイオ炭製造工場が稼働しておりますので、実証実験をしながらアピールして、いいものだというのをみなさんに知っていただければなというふうに思っております」

さらに、バイオ炭を使ったコメづくりは、環境に配慮した農業に対する、国などの補助金の交付対象となります。

資材価格などの高騰が続く中、肥料代を抑えながら新たな収入が得られる取り組みとして期待されています。