また各地で大雨に 午前中は南部を中心に非常に激しい雨 午後は県の北部にも活発な雨雲 引き続き土砂災害に警戒を 秋田

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秋田 2025.09.05 18:18

前線や、台風からの暖かく湿った空気の影響で県内は午前中、南部を中心に非常に激しい雨が降り大雨となった所がありました。

午後になってからは県の北部にも活発な雨雲がかかっていて、引き続き土砂災害に警戒が必要です。

♢♢♢ きょうも激しい雨

山﨑愛子記者
「こちらの道路通行止めになっているんですが、この先線路の下をくぐる道路が完全に冠水してしまっています」

大仙市では5日朝、急激に雨脚が強まりました。

市の中心部では午前8時半前までの1時間に52.5ミリの非常に激しい雨を観測しています。

この影響でアンダーパスなど各地で道路の冠水が相次ぎました。

5日は朝早くから午前中にかけて県の南部を中心に活発な雨雲がかかりました。

午後5時までの総雨量は秋田市雄和地区の大正寺で108.5ミリ、大仙市の中心部で96.5ミリ、仙北市角館で96ミリなどとなっています。

最も雨が降った大正寺では、午前7時半前までの1時間に40.5ミリの激しい雨が降りました。

この影響で雄物川をはじめ各地の川が増水しました。

上空の寒気の影響で、午後からは県の北部にも活発な雨雲がかかっていて、夜遅くにかけて土砂災害に警戒が必要です。

♢♢♢ 比内地鶏も被害に

一方、こちらは、2日からの記録的な大雨に見舞われた北秋田市の合川地区です。

加藤吉弘さん
「付着しているごみを見ると、ここまで水が水かさが上がったと思われますね。これだともうどうしようもないんで鶏は全部…ほとんど溺死っていう形で」

加藤吉弘さんの鶏舎は今月2日、近くを流れる水路があふれ、1.5メートルほどの高さまで水に浸かったといいます。

被害にあった2棟の鶏舎では、あわせて1,500羽あまりの比内地鶏を飼育していましたが、生き残ったのはわずか40羽ほど。

ほとんどの比内地鶏は、押し寄せた大量の水で溺れてしまいました。

比内地鶏を育てて25年。

これほど大きな被害は初めてです。

加藤吉弘さん
「残念で経営的にもだいぶ負担になることなんですけれども、でもこういうことはこういう仕事をしていればないことはないんで、冷静に受け止めて次のことを考えてやっていこうかなと思っています」

北秋田市では、別の場所でも鶏舎が水に浸かり、あわせて約2,500羽の比内地鶏が被害に遭っています。

♢♢♢ これまでの被害は

5日午前10時時点の県のまとめによりますと、2日からの大雨で県内では18の河川が氾濫しました。

県の北部や南秋地域を中心に、15の市町村で水稲や大豆などが冠水被害を受けています。

農作物を除く農林水産関係の被害額は1億7,600万円近くに上っています。

住宅の浸水被害は、8市町村であわせて211棟に及んでいます。

4日時点の調査から90棟増えました。

能代市が最も多く86棟、次いで五城目町で50棟、北秋田市で33棟、上小阿仁村で18棟などとなっています。

また、線路への土砂の流入などで北秋田市の鷹巣駅と阿仁合駅の間で運転できなくなっていた秋田内陸線は、今月8日に鷹巣駅と合川駅の間で運転を再開します。

これに合わせ、合川駅と阿仁合駅の間の一部ダイヤで代行バスを運行します。