記録的な高温で特産のキイチゴの生育に遅れ 生産量は全国トップクラス 収量減も品質には問題なし 秋田・五城目町
県内はここ数日、厳しい暑さが落ち着いていますが、先月の記録的な高温による農作物への影響が続いています。
五城目町では全国トップクラスの生産量を誇る特産品の生育に遅れが出ています。
五城目町の馬場目地区です。
佐々木雄幸さんは12棟のビニールハウスで4種類のキイチゴを栽培しています。
例年、8月に収穫が始まるのが「ヘリテージ」という品種です。
しかし。
佐々木さん
「これがコガネムシの被害を受けた葉っぱなんですけども」
「今まではそんなに気にしなかったんですけどもこれ(の影響)が大きいですね」
「ものすごく生育が悪いという状況です」
例年、この時期は高さが1メートル50センチほどにもなるというキイチゴですが、今年はまだ1メートル程度。
今年は害虫に根を食べられて、生育が遅れたり、実を付けられなくなったりした苗木が増えているといいます。
佐々木さんは、先月の記録的な高温が害虫の活動を活発にしているのではないかと考えています。
対策をとっても手に負えない状況だといいます。
佐々木さん
「まずはあのー虫の住処をなるべく減らすと、草1本も生えてないでしょ、防草シート、草の中には虫いっぱいいますからその草をまずなくすると」「あと(対策は)物理的なものしかないですね、 手でつまんで落とすと、で、足裏で軽くこすってやると、この面積だと当然そういう物理的な方法は不可能ですからね、 ですからこういうコガネムシの 害虫も防除しにくい状況です」
全国でもトップクラスのキチイゴの生産量を誇る五城目町。
13日から首都圏への出荷が始まる予定でしたが、生育の遅れから急きょ、延期となりました。
収量も例年に比べ2割から3割落ちる見込みです。
佐々木さん
「非常に悲しい思いをしています、 せっかくの注文があってもね物がない状況」
赤い宝石のようなキイチゴ。
生育は遅れているものの品質には問題ないということです。
熊谷記者
「想像してたより酸味があまりな くて甘いんですね」
佐々木さん
「そうですね、ヘリテージという品種は甘みと酸味のバランスが取れた 品種、多くのお菓子に使われますね」
東京の百貨店で売られているお菓子の材料にもなっている佐々木さんのキイチゴ。
生育の遅れを何とか取り戻し、より多くの人にその魅力を知ってもらいたいと考えています。
佐々木さん
「初めて食べる人は生の状態で食べる人は最初、おいしいなっていう感じで」
「その後、数秒すると顔がだんだん 幸せになっていくんですよ、それがうれしいんですね/これから徐々に収穫量が増えていきますんで、品質のいいものを出荷できるように手を抜かないで作業に取り組みたいと思っています」
佐々木さんは来月中旬にも収穫作業がピークを迎えると見込んでいます。