B29墜落を伝える慰霊碑の一つを移設・再整備 戦争の記憶をつなぐ取り組みが本格化 秋田・男鹿市 #戦争の記憶

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秋田 2025.08.08 17:49

B29の本山への墜落に関連する慰霊碑の一つが、老朽化に伴い、移設・再整備されることになりました。

その作業が8日始まり、戦争の記憶をつなぐ慰霊碑の保全に向けた取り組みが本格的に動き出しました。

慰霊碑の一つが建てられているのは、B29が墜落した本山のふもと、男鹿市戸賀加茂青砂の集落の一角です。

住民が助け出した乗組員、マーチンさんの手当てが行われた旧加茂青砂小学校の目の前にあります。

墜落のあと、旧戸賀村の関係者が、平和を願って建てた慰霊碑。

太田朋孝記者
「刻まれている文字は80年近い時を経て、薄れて読みづらくなっているものが大半です。当時の出来事をうかがい知ることが難しくなっています」

男鹿市は、より訪れやすい場所への移設と説明板の設置を進めることにしていて、8日作業が始まりました。

慰霊碑の風化を知った県外の企業から整備に活用してほしいと寄せられた、企業版ふるさと納税による資金が活用されます。

男鹿市職員
「裏とか横とか、何書いていたかあともうわかる人いないですよね」
大友洋一区長(77)
「いや。」
「見てねぇ見てねぇ。おれ生まれる前だもの」

B29の墜落を直接知る人が減りゆく中、戦争の記憶を伝え継ぐ慰霊碑の、重みが増しています。

中に資料が残されていないかなどを慎重に確認しながら解体を進めました。

男鹿市文化スポーツ課 五十嵐祐介さん
「初めて見た方、この石碑は、このお墓はなんなんだっていうふうに疑問を持たれる方もいて、問い合わせもたまにありましたので、まぁ今回移設して説明板等をつけて、こういうことが地元であったんだよというのを周知していければと思っています」

慰霊碑があった場所には跡地であることを示す石碑が建てられます。

鎌田キエさん(95)
「B…」「29な」「ノーマン軍曹だかの、姉さんにあたる人来てあったときあるもの。その人がたとわたしがた握手して、写真もあるけどもな、ここさそのときここにあるということに気が付いた」
「ここにあるってば隠れたところみたいで、観光客だってここに誰も来て見た人いないもんな」

慰霊碑は多くの人が立ち寄る駐車場の近くに移されます。

B29の墜落から80年となる今月28日に除幕式が行われ、その先も、当時の出来事を伝え続けていきます。

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