【特集】期待の中学生力士が高校に出稽古へ 負けても負けても…立ち上がる! 相撲仲間と競う夏の始まり 秋田

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秋田 2025.07.29 17:57

every.がその成長ぶりを追いかけている中学2年生の佐々木陽希さんが先月、出稽古で高校生に胸を借りました。

得意技が違うさまざまな相手と土俵に上がり、負けても負けてもまた立ち上がりました。

羽城中学校の2年生佐々木陽希さんは、5月に行われた東日本選抜相撲大会で優勝。

この日は、秋田市へ出稽古です。

陽希さんに負けず劣らずの、立派な体格。

金足農業高校の相撲部です。

この土俵は、土曜日と日曜日を中心に地域の子どもたちにも開放されています。

いわば武者修行の場です。

土俵の中にいるのが、中学生。

その周りを、ぐるっと高校生が取り囲みます。

すべての方向から視線を浴びては、基礎練習でも一切手を抜くことはできません。

休みなくしこを踏むこと、15分。

戦う土台を、みっちり鍛え上げます。

今年の全県高校総体でも、金足農業はその実力をいかんなく発揮。

個人でも団体でもインターハイ出場を決めているほか、東北大会では団体2連覇を達成しています。

陽希さんも会場でその強さを実感しました。

記者
「中学校と比べて高校の練習は何が違いますか?」
佐々木陽希さん
「中学校より練習相手が増えて、いろんな得意な相撲だったり、苦手な相撲取ってくれる人がいるので」

ふだん、井川町の道場で稽古に励む陽希さん。

メンバーは3人。

でも、この春、また1人、この土俵を巣立っていきました。

2歳年上の伊藤和琴さん。

秋田県の軽量級代表として活躍してきました。

井川スポーツ少年団 伊藤功コーチ
「和琴さんが最後の練習です。相撲部がある学校に進学します。いままで先輩として一生懸命やってもらいましたけど、いなくなるのは寂しいですけど、和琴さんもこれから頑張ると」

伊藤和琴さん
「2人ともいままで一緒に練習 してきてくれてありがとう。女子相撲部で練習を頑張って、全国大会で優勝を目指します。ハル(陽希)の練習にはあまりならなかったかなと思うけど、ハルもこれからも頑張ってくだ さい。今までありがとうございました。」

佐々木陽希さん
「ありがとうございました」

陽希さんの夢も、日本一。

目標に向かって、8人の高校生に胸を借ります。

ここは巧みな引き落とし。

次は、力勝負。

体重83キロの佐藤弘基さんはスピードが持ち味。

陽希さん、横への変化に対応しきれませんでした。

でも、この悔しさが、いま何より必要なこと。

金足農業高校相撲部 小林晃 監督
「去年からまたさらに学年が上がって、より力強さは増しました。まだ経験が少ないので、もっともっといろんな対戦相手と経験して対応できる相撲をとれるようになることが課題」

そして、練習終了後。

稽古中からいいにおいがしていました。

記者
「何合炊いた?」
マネージャー
「きょうは10合です」

食事を通しても体を鍛えます。

佐々木陽希さん
「やっぱり練習終わった後で達成感もありますし、全員ほぼほぼ年上ですけど話して楽しいな。まあ部活みたいな感じっすね」

陽希さん、相撲仲間と競う夏が始まります。

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陽希さんには、幼いころからともに成長してきた1学年上の相撲仲間がいます。

あすのevery.では、全国大会出場をかけた2人の県中総体の模様をお伝えします。