「とんぶりの灯を消せない」次世代への継承へ 児童がホウキギの種まき 秋の収穫までを体験 秋田・大館市
大館市の児童が、地元特産の「とんぶり」へ加工されるホウキギの種まきを行いました。
その加工技術が、今年、国の登録無形民俗文化財となった、大館の「とんぶり」。
児童たちは、来月上旬に苗の植え替え作業を行い、秋に収穫することしています。
大館市比内町にある東館小学校では、児童に地元特産の「とんぶり」について理解を深めてもらおうと、原料となる植物の種まきや苗植え、それに収穫などを12年前から行っています。
「とんぶり」は、ホウキギの実を加工したものです。
9日は、去年の秋に、児童たちが収穫した種をまきました。
地元のとんぶり農家から指導を受けながら、1年生から3年生の児童16人が、学校の敷地にある畑に次々と種をまきました。
農家も手作業で行っているという種まき。
約1か月で、30センチほどの苗に成長し、また手作業で別の畑へと植え変えられます。
1年生
「種をまくところが楽しかったです」
3年生
「種を同じところにやらないで、均等にやるのをがんばりました」
2年生
「大きく、おいしく育ってほしいです」
記者
「秋がじゃあ楽しみだね」
「はい」
大館市の「とんぶり」農家は、減少の一途をたどっていて、現在は7軒。
農家や学校では、この活動を通じて、地元特産の「とんぶり」を次の世代へ継承していきたい考えです。
大館とんぶり生産組合 本間均 組合長
「『とんぶりの灯を消せない』というのが第一ですね。あとはやっぱりここでしかない勉強というか、とんぶりのことについて学べるっていうことは、みなさん、誇りに思ってほしいですね」
「いままで学んだ子どもたちから1人でも2人でも『とんぶり農家さんをやる』って手をあげてくれれば、今までの活動に対して自分は『良かったな』って思えると思います」
児童たちは、来月上旬に苗の植え替え作業を行い、秋に収穫することにしています。