ハラスメント認定された市議会議員 前市長のパワハラ問題を厳しく追及…不信任決議案の提出者 秋田・鹿角市
関厚・前市長が、パワハラ問題で議会から2度の不信任決議を受け、失職した鹿角市。
その関氏を厳しく追及し不信任決議案の提出者だった現職の市議会議員の言動がハラスメントと認定されました。
・電話で激怒しながら、職員を呼び出し、・「ふざけるな」などと言って除雪を実施するよう、高圧的な態度で迫った。
市議会議員のこれらの言動は、2日公表された報告書で「看過できない」と結論付けられました。
この議員は、2日の取材に対し、「指摘を真摯に受け止め、再発防止と議員活動の改善に努める」とコメントし、議員辞職はしない考えを明らかにしています。
政治倫理審査会、政倫審で市職員へのハラスメントと認定されたのは、鹿角市議会議員の舘花一仁氏58歳です。
今年2月までが任期だった議員をめぐっては、市の職員を対象にした匿名のアンケートで複数のパワハラを訴える声が寄せられていました。
実名でのアンケートや聞き取り調査を行った政倫審は、議員1人の言動をハラスメントと認定した報告書を先月、取りまとめていました。
その報告書が2日公表されました。
・電話で激怒しながら除雪担当の職員を集落の現地確認に緊急に呼び出したこと
・除雪の必要性がないと判断した別の職員2人に対し、「ふざけるな」などと感情的になり除雪を実施するよう高圧的な態度で迫った
この2つの事案を「過大な要求と言わざるを得ず、感情的・高圧的に迫った態度は看過できない」と結論付けました。
舘花一仁議員
「市長として自身の発言に責任を持ち、市政運営の先頭に立って方向性を指し示すことは、関市長にできるはずもない」
ハラスメントを認定された舘花氏は、今年3月、当時の関厚市長に対する、不信任決議案を提出しています。
関氏が市の職員に対して行った、パワハラ問題が、その理由でした。
この不信任決議案は、舘花氏を含む賛成多数で可決され、関氏は失職。
その後の市長選でも落選しています。
しかし、今度は、前の市長のパワハラを厳しく追及していた本人が、ハラスメントと認定されました。
報告書が公表される前の先週、秋田放送の取材に対し、舘花氏は。
記者
「ハラスメント認定されたこと改めてどう思われますか?議員の誰かが認定されたことを」
舘花
「それは私ってことですか?」
記者
「あ!舘花さんなんですか?」
舘花
「っていうことですか?土屋さん、どこでそういうこと調べてきてるの?んん?」
記者
「いや『議員の方がどなたか認定されたか』ということについてどう思われているかというのをいまお伺いしていて…」
舘花
「非常に残念です」
記者
「『私ってことですか?」とお話ありましたけど、審査の結果…」
舘花
「いや、あなたがいまどのようにしゃべったの、ねえ」
この日、舘花氏は、審査結果の通知を受けたかについては、「ノーコメント」とし、明言をさけました。
自らのハラスメントが認定されたこと受けて、舘花氏は、2日秋田放送の取材に対し、「職員の皆さまに不快な思いを与え、心よりお詫び申し上げます。ご指摘を真摯に受け止め、再発防止と議員活動の改善に努めることを誓います」とコメントを発表し、議員辞職はしない考えを明らかにしました。