あの夏の感動がよみがえる…2018年夏の甲子園決勝の再現 金足農業と大阪桐蔭の記念試合 当時のナインの弟たちも躍動 秋田
2018年の夏の甲子園で決勝を戦った金足農業と大阪桐蔭の再戦が実現しました。
準優勝の大きな原動力となったナインの弟たちも躍動し、あの夏の感動をよみがえらせました。
創部94年目、去年夏の甲子園にも出場した、金足農業高校野球部。
18日、秋田市で対戦したのは、甲子園で春夏連覇を2度達成している強豪・大阪桐蔭です。
金足農業と大阪桐蔭の対戦といえば、7年前、2018年夏、第100回大会の甲子園決勝。
金足農業は、現在、プロ野球オリックスに所属するエース・吉田輝星投手を擁し、県勢としては103年ぶりに決勝まで勝ち上がりました。
大阪桐蔭に敗れ、優勝は逃したものの、ナインの戦いぶりは「金農旋風」と呼ばれ、社会現象になりました。
あれから7年。
今回は、秋田で両チームの再戦が実現しました。
「5番・ピッチャー吉田くん」
先発としてマウンドに上がったのは、吉田輝星投手の弟で、3年の吉田大輝です。
2年生の時からエースナンバーを背負い、去年、兄より1年早く甲子園の土を踏んだ、吉田大輝。
初回に先制を許しながらも、兄と同じく持ち味のストレートを軸に要所を抑えます。
一方、大阪桐蔭の先発は、プロ注目の右腕、キャプテンの中野大虎です。
金足農業は、2回まで無得点に抑えられます。
この7年ぶりの対戦を特別な思いで見つめていたのが、金足農業の髙橋佑輔コーチです。
2018年夏の甲子園の準優勝メンバーで、大阪桐蔭との決勝にも出場していました。
髙橋佑輔コーチ
「何かの縁じゃないですけれど、ピッチャーに吉田がいたりとかして、ただの招待試合ではなく、金足農業のユニフォームを着て、甲子園に行くっていう気持ちは強い選手が集まっていると思うので、この大阪桐蔭戦を機に、夏の大会でも活躍してほしいなと思っています」
その期待に応えたい金足農業は、3回裏。
1アウト2塁で、バッターボックスには、髙橋コーチの弟・9番、2年の髙橋孝士朗。
兄の背中を追って金足農業に進んだ髙橋孝士朗のタイムリーヒットで、同点に追いつきます。
その後は通算28回の甲子園出場を誇る強豪相手に勝ち越しを許し、7年前の雪辱は果たせませんでした。
それでも、伝統の”雑草魂”が根付く、金足農業の選手たち。
最後の1アウトまで粘り強く戦い抜きました。
この後、両校の選手たちは、金足農業高校に移動し、新たなグラウンドの完成を祝うセレモニーに参加しました。
気持ちはすでに来月へと向かっています。
2年 髙橋孝士朗 選手
「(吉田)大輝さんを助けたいっていう気持ちが結構強くて、ここ1点返したいっていう気持ちで打席に入りました。結構いい自信になったので、あと22日間でレベルを上げられるように、練習頑張りたいと思いました」
3年 吉田大輝 投手
「やっぱり兄が打たれて負けて、自分は絶対抑えるっていう気持ちではいたんですけど、やっぱりきょう負けてしまったので、2018年の夏の借りは、甲子園で、同じ舞台で返せたらなと思うので、またこれから夏につなげていきたいなと思います」
3年 佐藤晃真 主将
「このような経験というのは本当に少ないので、貴重な機会っていうのを感謝して、(県予選)2連覇っていうところを目標にして、そこから日本一になります」
この夏、ともに2年連続の甲子園出場がかかる、金足農業と大阪桐蔭。
来月行われる地方大会を勝ち抜き、聖地での再戦を誓い合いました。