【特集】夏の甲子園を目指して!春の県大会優勝 12年ぶり第1シードの能代松陽 3年生が最後の夏にかける思い
夏の甲子園出場をかけた高校野球・秋田大会が、1週間後の10日に開幕します。
「ABS news every.」では、3日と4日、出場校の特集をお送りします。
3日は、春の県大会で12年ぶりに優勝し、第1シードとして夏に挑む能代松陽です。
廣田裕司アナウンサーの取材です。
甲子園予選の組み合わせが決まった、先月26日。
第1シードの能代松陽。
この夏は3年ぶり、そして、能代商業時代を含めて秋田市以外の高校では最多となる5回目の夏の甲子園出場を狙っています。
新チームになってからは、去年秋の県大会で準優勝。
さらに、5月の春の県大会では、決勝で明桜を破り優勝と、県内トップクラスの成績を残してきました。
秋田第1代表として出場した先月の東北大会では、2試合で23安打13得点と打線が好調。
チーム全員で行う素振りも、コースや球種をイメージして、一振り一振りを大切にしています。
菊地瑛太 主将
「ただ振るよりも目的を持って振っているので、身になっている感じです」
チームの主軸が、キャプテンの菊地瑛太選手。
5月の県大会では、大会期間中に右肩を負傷し、準々決勝から決勝までは出番がありませんでしたが、復帰戦となった東北大会、宮城の聖和学園戦で四番に座り、チーム最多の3安打。
さらに、試合を決めるタイムリーヒットなど、2打点をあげました。
キャプテンとしてチームのムードづくりも意識して、この夏に挑みます。
「いいプレーはいいし、ダメなプレーはやっぱりダメ。全部いい雰囲気という風になってしまうと、悪いプレーも自分たちの中でいプレーと判断してしまうので、いいプレーとダメなプレーをしっかり区別して、そこの雰囲気も大事にしてきたので、そのいい雰囲気を試合の中でもできるようにやっていきたい」
一方、ここまでチームを支えた投手陣の中で唯一の3年生が、サウスポーの小森大志投手です。
5月の春の県大会決勝。
先発した2年生に代わり、2回からマウンドに上がった小森。
2対2の同点の場面が続く中、小森は8回まで毎回ランナーを背負いましたが、持ち味の制球力を生かした打たせて取るピッチングで、要所を切り抜けました。
8イニングを投げるロングリリーフとなりましたが、明桜打線相手に無失点。
優勝を呼び込みました。
小森大志 投手
「自分のコントロールを中心にしっかり投げ分けられたのが一番のポイントだったと思います」
就任2年目の伊東裕監督が、小森にかけ続けている言葉があります。
伊東 監督
「最上級生として左のエースとして、エースたるもの、マウンドに一度あがったら、最後の最後まで譲るもんじゃないというところは、最上級生として体現してもらいたいですね」
粘り強く、一球の重みを大切にマウンドに立ち続けたいという小森。
小森大志 投手
「この夏は、技術よりも気持ちで攻めて攻めて攻めまくって、王者というより、春王者にとっても何があるか分からないので、夏はチャレンジャーの気持ちで一戦一戦戦っていきたいと思います」
伊東 監督
「なかなか勝てないとか、我慢して我慢して我慢して、じゃないと勝てないゲーム、必ずあるわけじゃん、それを避けては通れないわけでしょ。優勝するために。であれば、相手がどこだろうと関係ない」
「一戦一戦勝ったらストレスがかかるような相手だったりゲームの方が、自分たちが強くなると思わないか、所詮、我々は未熟なんだから。一戦一戦、むしろ強いチームと戦って成長した方が、決勝戦までに強くなった自分たちで迎えられる」
去年の夏は初戦で敗れた能代松陽。
キャプテンの菊地はケガで出場できず。
小森はマウンド上でサヨナラ負けを経験しました。
3年生、最後の夏は、一試合一試合成長を続け、頂点を目指します。
菊地瑛太 主将
「この夏でしっかり結果を出せるように、自分の結果ももちろんそうですけど、チームの勝利に向かって頑張っていきたいと思います
小森大志 投手
「どこよりも熱い野球をしていきたいと思います」
能代松陽の初戦は、大会2日目の2回戦で男鹿工業と対戦します。
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4日は、連覇を狙う金足農業の特集です。