JA全農あきたの組合長会議 コメ概算金非公表に 激しさ増すコメの調達競争 店頭価格への影響は… 秋田
JAが農家に前払いするコメの概算金について、JA全農あきたは県内の組合長を集めた会議を開きました。
金額は去年まで公表されてきましたが、今年は非公表です。
関係者からは「2万9千円から3万円程度の額が示されたのではないか」といった声が聞かれました。
価格の高騰による消費者離れを懸念する声も聞かれる中、今後の店頭価格への影響が注目されます。
非公開で行われた20日の組合長会議。
コメの調達競争が激化する中卸売業者が直接産地で買い取るケースが増えていて、去年、全国のJAの集荷率は生産量全体の26%まで落ち込みました。
農家に前払いする概算金についてJA全農あきたは「他の業者との価格競争の激化による過度な価格上昇を防ぐため」として、今年は公表しない方針です。
ただ他県の状況から「2万9千円から3万円程度の額がきょうの会議で示されたのではないか」といった声が県内の生産者から聞かれました。
全国の産地で相次ぐ概算金の引き上げ。
新米の販売価格にどう影響するか注目される中、生産者から聞こえてくるのは、消費者離れへの懸念です。
秋田市の農業法人代表
「(あきたこまちの)『新米』というブランドだけで5キロ5000円という値段がついてもおかしくない」「価格が上がるのはうれしいけども、その分消費者の中で二極化が進み結果としてコメの需要が減るのではないか」「備蓄米の放出をみても安いコメを望んでいる消費者は多い。大手小売りも輸入米をバンバン入れていてそこをとても心配している」
一方、調達競争の激化で卸売業者からはこれまでにない高値が提示されているといいます。
秋田市の農業法人代表
「買い取り業者はいまびっくりするような値段を出してきている。60キロあたり3万円以下だと話にならない」
激しさを増すコメの調達競争。
今後の店頭価格への影響が注目されます。