中心市街地で休業続く…百貨店代表と沼谷市長の意見交換 商店街関係者からは今後の議論に期待する声 願いは”地域のにぎわい復活” 秋田市
秋田市中心部で休業を続ける木内の代表者と沼谷市長が意見交換したことについて、市内中心部の活性化に向けた取り組みに関わってきた商店街の関係者からは、今後の議論に期待する声が聞かれました。
関係者は、市が木内側に前向きな提案を行えるかどうかが重要になってくるのではないかとの考えを示しています。
書き入れ時には、あちこちのレジで真新しい大量の紙幣を数える従業員の姿がありました。
この映像は1980年12月、民間企業などにボーナスが支給されてから初めての日曜日を迎えた木内の店舗の様子です。
90年代も賑わいは衰えず、従業員たちが真新しい紙幣を数える光景も変わらぬままです。
秋田を代表する百貨店としてにぎわった木内ですが、コロナ禍の影響で2020年春から5年以上、臨時休業が続いています。
ただ、休業が続く中でも維持・管理は続けられています。
秋田放送は、休業を始めてから3年が経過していたおととし、駐車場の雑草を刈る作業の様子を確認しました。
作業は店舗周辺に複数ある買い物客専用の駐車場で、数日間行われていました。
秋田市の沼谷市長は17日の市議会で、その木内の代表者と意見交換したことを明らかにし、今後信頼関係を構築していく意向を示しました。
ただ市は、意見交換の時期や回数、詳しい内容については答えられないとしています。
この市長の動きを評価するのは、木内が店舗を構える地区周辺の活性化に向けた取り組みを行ってきた関係者です。
広小路商店街振興組合 佐々木清代表
「大変感謝してます。アクションを起こさないことには、私ども広小路商店街振興組合にとっても、大変大きな問題でございますし」
「とにかく今まで秋田全体が木内に対する忖度というか、そういう中でずーっと腫れ物に触るようにしてきた中で、市長が勇気を持って直接に交渉にあたられるというのは、とても大事なことだと思いますし」
木内の前の代表者とも交流があった佐々木清さんは、その存在を次のように例えます。
広小路商店街振興組合 佐々木清代表
「広小路の商店街というのは、要は木内を中心とした、いわば木内の“門前町”という認識がずっとございましたので」
「木内という存在がひとつの…こんなこと言えばあれですけど、“ご神体”であったことは間違いないわけですから、気持ち的には今でもそう思ってます」
地元商店街にとって大きな存在である木内と、今後どう対話を重ねるべきか。
佐々木さんは木内側が関心を示すような事業や取り組みを提案できるかどうかが、カギを握るのではないかと考えています。
広小路商店街振興組合 佐々木清代表
「木内さんなんとかしろ、なんとかしろ…と言うことよりも、『ここをこういうふうにやってみたいんだ』というような」
「そういう、思い切った提案といいますかね、提案型の試みをするというのは、価値がないとはいえないのかなという気はしますね」
佐々木さんは、美術館や文化施設が並ぶ広小路ならではの芸術・文化に関わる取り組みや、木内の建物を使って昭和の時代をテーマとした取り組みなど、様々なアイデアがあると話していて、また木内とともに商店街がにぎわうことに期待を寄せています。