地価の調査結果発表 秋田市の地価は上昇も…二極化が顕著に 住宅地も商業地も全国最下位 秋田
土地の取引価格の目安となる地価の調査結果が発表されました。
県内の住宅地の平均価格は去年と比べて100円上がって1万3,500円、商業地の平均価格は去年から400円上昇し2万5,500円になりました。
秋田市の地価の上昇が県全体の平均を押し上げている状況で、それ以外の市町村との二極化が顕著に表れています。
北嶋大聖記者
「秋田駅の東側は近年市街地として整備が急速に進められています。このあたりも数年前までは更地だったんですが、今は、新しい住宅が軒を連ねています」
住宅地で最も地価が高かったのは、秋田市手形西谷地の地点で1平方メートルあたり8万8,800円でした。
去年から3,800円上昇しています。
近くにスーパーや学校があり公園などの整備も進められていて、子育て世帯を中心に人気を集めているということです。
次いで高かったのは秋田市保戸野中町です。
1平方メートルあたり去年よりも3,300円上がり8万600円でした。
市の中心部に近く、主に富裕層に根強い需要がある地区だということです。
北嶋大聖記者
「需要の高まりを見せているのは秋田市の市街地だけではありません。潟上市の追分地区でも地価が値上がっています。」
JR追分駅からもほど近い潟上市天王字長沼の地価は1万8,000円で、去年と比べて500円、率にして2.9%の上昇です。
秋田市への交通の利便性の高さを背景に住宅需要が堅調なことから、今後も地価が上がっていくと見込まれています。
一方、商業地では秋田市千秋久保田町の地点で1平方メートルあたり13万1,000円と最も高くなっています。
去年よりも、1万2,000円値が上がりました。
外国から来る観光客のホテル需要が高まりをみせていることが背景にあります。
新たなホテルの建設を計画している企業もあるということです。
ただ、秋田市以外で地価が上昇したのは、住宅地では、大館市、由利本荘市、横手市などの中心地市街地の一部にとどまっています。
不動産の専門家は二極化が進んでいると指摘します。
日本不動産研究所秋田支所 平野太郎支所長
「秋田市に一極集中しているっていう文化があるので、そういう面で見るとですね、他からも秋田市に流入してきますが、他市は、他から来ることあんまりないので、そういう面も含めるとやっぱり中心部の限られたエリアでの住宅需要はあるんですけども全般的には上がりきらない」
中心市街地以外では住宅需要の先細りで下落に歯止めがかからず、今後、地価の二極化はより鮮明になっていくとみられています。
なお、県内の地価の平均価格は住宅地で20年連続、商業地で21年連続で全国最下位です。
大都市と地方の地価の二極化も顕著になっています。