ABS秋田放送

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2018年9月11日

大坂なおみ

いつも午後マキ聴いてくださってありがとうございます。
今日は放送内容とは関係ありませんが、最近感動したことを話させてください。

テニスの四大大会(グランドスラム)のひとつ、全米オープンで、日本の大坂なおみ選手が、日本人としては男女を通じて歴史上初めてチャンピオンになりました。
私は、早朝この試合をテレビで観ていました。テニスの四大大会に魅了されて、数々の名勝負を観てきましたが、これほど心に残る、胸がいっぱいになる女子シングルス決勝は、これまで観たことがありませんでした。

様々なメディアで報道されているので言い尽くされてはいますが、本当に第二セットの途中からは、審判の警告から始まった不穏な空気が息苦しい試合展開となり、騒然とした会場の雰囲気は、今まで観たことがないようなものだったんです。

別に、大坂選手は何も悪いことはしていないのですが、観客は、米国人であるセリーナ・ウィリアムズをもともと応援する体勢だったのに加えて、審判に対する抗議の気持ちもあるので、セリーナが1ポイント決めるたびに大歓声となって、大坂選手にとっては全くのaway状態でした。

セリーナは、その観客の応援も味方につけて、審判に対して『私はコーチの指示など受けていない。コーチングを受けるくらいなら負けたほうがましよ。あなたは嘘つき。私に謝りなさい。私のポイントを奪ったあなたは泥棒よ』と発言して、ポイントどころか1ゲーム丸々失うことになったのです。

この決勝の審判は、カルロス・ラモスさんという、ベテランの審判です。決勝の審判は誰でもできるものではなく、信頼されている人です。
選手はたいていの場合、その審判に不満があっても、この人がルールですからそれに従いますが、セリーナのプライドが許さなかったのでしょうね。ルールですから、違反を審判に指摘され、警告を二つ受けて1ポイントどころか失う、ということはいろいろな試合でありましたが、でも、1ゲーム丸々失うなんて試合は観たことがなかった。審判のラモスさんの怒りも相当なものだったんでしょう。

でも、この試合はラモス対セリーナではありません。

女子テニス界に長く君臨し続けるセリーナに、彼女に憧れる二十歳の女の子・大坂なおみが挑戦している決勝なんです。
大坂選手の対応は素晴らしかった。
セリーナが、ラモスに噛みついている間も大坂はひたすら素振りをしていました。テニスに集中していました。
それでも心が動揺する瞬間もあったのでしょう、大騒ぎのあと、彼女はサービスゲームをブレイクされてしまいます。
ここで心が折れても何にも不思議じゃない。むしろ折れる人が多いと思う、だって初めてのグランドスラムの決勝なんです。
彼女は一瞬顔を曇らせますが、そのあと無理やり笑顔を作って次のポイントに向かうのです。

人々が、「彼女が成長した」と言うのは、こういうところなのでしょう。
動揺に心を支配されず、彼女は耐えました。我慢のテニスを続け、持ち味である素晴らしいサーブを決め続け、最後のチャンピオンシップポイントも、セリーナのバック側にピンポイントでナイスサーブを決め、見事グランドスラムを初制覇したのです。

彼女の勝利後のスピーチが話題になっていますね。私も、何度も観ているけどその度に、胸がいっぱいになる。
彼女は今年の初めにインディアンウェルズの大会で優勝しスピーチをして、それは何も考えていなかったようでドタバタのスピーチでした。
このとき彼女は自ら『おそらくこれは史上最低最悪のスピーチだわ』と自嘲して話題になりました。
そこから少し自覚して、今回はスピーチの内容も考えていたといいます。
でもまさか、こんな形で終わるなんて予想もつかないだろうから、考えていたスピーチとは全く別のものになったでしょう。
でも、一番彼女の心が現れたスピーチになって、世界中の人々を感動させました。

どんなにワクワクドキドキしながら、憧れのセリーナとの試合を楽しみにしていたのでしょうね。自分の夢だったんですから。
だから彼女にとっては優勝することより何より、セリーナと全米オープンの決勝にいる、ってことだけでもう、最高だったんだと思います。
だから、異様なブーイングに涙しながらも『この試合を観てくれてありがとう。』『セリーナ、試合をしてくれてありがとう』というひと言、だったんだと思います。

 その後のインタビューの中に、忘れられない言葉があります。
『一球打つごとに、あなたの勝利が近づいてきたとき、どんな気持ちだった?』と聞かれて、彼女は『少し嬉しい。少し寂しい』と、たどたどしい日本語で応えました。
少し、寂しかったんです。
憧れの人と同じコートで、しかも決勝という夢の舞台で球を打ち合う、その一瞬一瞬がただ幸せな時だったのでしょう。その時間が一球ごとに終わりに近づいていく。
勝敗とは別に、彼女の心の中にはそんな複雑な思いもあった。それでもナイスショットを決めることに向き合って、手にした勝利でした。試合後、セリーナが彼女を抱き締めてくれました。
彼女はこう言っています。『コートの中では試合のことしか考えないようにしていた。でも、セリーナがハグしてくれた時、幼い子供のときのような感情が起こった』と。

そして、忘れられないシーンがあります。
セリーナが抱き締めてくれて、彼女はベンチに戻ってから、タオルをかぶって新たな涙を流します。そしてその後。
なんと、バナナを食べるのです!それからエネルギーバーも!
え?!
って思ったのは私だけではないと思います。だから、インタビューでもそのことを聞かれたんですが、彼女は事も無げにこう言いました。
『ルーティンだから』
試合が終わったあとは、エネルギーを補給するんだよ、とコーチから言われてきたことを、彼女はグランドスラムの優勝後も涙の後も、やっていたというわけです。

『ひたむき』
ということを思います。
本当に素直にコーチの言うことを聞いて、夢に向かってひたむきに取り組んできた、二十歳の女の子なんですね。
最初は練習嫌いだったというから、コーチをはじめとする今のチームの体制もうまくいってるのでしょうが、何よりも彼女自身の前を向く力が全てだったのだと思います。
 
彼女はこれからまだまだグランドスラムで優勝する可能性を秘めています。
でも、これからはもっともっと研究されてくるだろうし、セリーナも、今は産後ということで、本来の強さにはまだ戻っていないのだと思います。
セリーナの中では大坂選手が『強敵』としてインプットされているはずで、大坂選手を打ち負かすことが次の目標になるかもしれません。
でも、大坂選手のポテンシャルも計り知れないものがあります。
今後もレベルの高い素晴らしい試合が観られそうでワクワクします。

いつか、彼女が世界ランキング一位に輝く日も夢ではないと思いますが、どんなに強い、素晴らしい選手になっても、私はこの全米オープンの彼女を決して忘れないと思います。
『私と試合をしてくれてありがとう』という言葉と、謙虚な涙を、決して忘れないでしょう。

工藤牧子でした。

2018年5月31日

素敵なライブでした

空が白っぽくて空気が雨を含んでいるのかしっとりしています。
緑も濃くなりましたね。梅雨の季節が近づいているんだな、と、感じます。

5月はどんな風に過ごしましたか?
私はいろんなところへ出掛けて、いろんな人と出会って、充実した月だったように思います。

午後マキにもいろんな方が来てくださってお話を聴くことができました。
そんな中、5月19日に来てくださった大木彩乃さんのライブに行ってきました。

大木さん、生放送でも二曲もピアノを弾きながら歌ってくださって、とっても素敵で、もっと聴きたいなあと思って、5月24日、秋田市で行われたライブにも出掛けてきたんです。

場所は、青い鳥のレストラン。
お天気がいい日で、3Fにあるレストランの窓からは綺麗な夕焼けが見えました。お客さんは20人くらいでしょうか、おいしいお料理や飲み物をいただきながら楽しむスタイルです。
大木さんは真っ赤なワンピースで、最初のご挨拶で、『これから夜に向かって始めていきたいと思います。』とおっしゃって。
見上げれば日が沈みつつある空は、少しずつ色をなくしてロゼワインのような色合いから薄暮へと移りつつあります。
ここから徐々に闇は濃くなり、大木さんの歌声が響き渡るのか、と思ったらもう、いい気分!

本当に情けないんだけど、うっとりしちゃって心でシャッター押して、ほんとのシャッター全然押してないんです(ToT)あとでもっと、写真を撮ればよかったと後悔。

ほんとにいいライブでした~(* ´ ▽ ` *)
小鳥が高い梢で歌ってるような気持ちいい歌声。ピアノはとても軽やかで、リズミカルで、でも歌ってる歌詞は、時に物憂い、けだるさもあるのです。

今回は、宮川剛さんのドラムと組み合わせたツアー『うたとたいこの旅』で、大木さんの歌声にドラムがスパイスのように効いてる感じがしました。
好きな曲がたくさんあったけど、特に、『メリーゴーラウンド』というのや『とかげ』なんか好きでした。
『とかげ』というのは、しっぽの切れたとかげを傷ついた自分に見立てているのです。
『メリーゴーラウンド』と言う曲は、リズムが好きで。5拍子だそうです。彼女が作る曲には5拍子が多いんだとお話されてました。なんか、やみつきになるんです。小粋なんです。

午後マキの中で歌ってくれた『地下鉄にのって』もまた聴けました♪
この曲もとても好き。私の新しい座右の銘になりそうなフレーズがあったり、そうそう♪(^^)dなんて、オーダーした洋服みたいな、心のフィット感。心地よかった(^_^)

曲だけではなく、大木さんのライブはトークもとても楽しいですよ♪
面白かったのは、蜂蜜の話。なんか、ゼロから生み出すグッズ作りをしたくて、『そうだ!蜂蜜!養蜂をやろう!』と思ったらしいです(^o^)
で、ほんとに、やったんですよ!だけど、すごーく頑張ったのに収穫はほんのちょっとで、これじゃあグッズ販売にはならないね(^_^;)と、思ったって。
だから、この日のグッズに蜂蜜はありませんでしたが、諦めてはいないようですよ!
そのうちほんとにグッズに蜂蜜があったら、買ってみたいですね、食べてみたい(^o^)
私は、山のはちみつ屋さんといい、蜂蜜に縁があるのかなー?なんて思いました。
キラキラ光る蜜と、大木さんの透明感は、なかなかマッチするなあ、って、そんなことも思いました。

青い鳥のレストランの美味しいパスタと、辛いジンジャーエールをいただきながら、気づけば外はダークブルー。
素敵に楽しい時間でした。
また聴きたいな♪

6/5は、岩瀬敬吾さんと、大曲Espresso 1ozで『森に魚 星空に象』というライブが予定されてます。
お近くのかたはぜひ。

2018年3月3日

オリンピック終わりました

いつもゴゴマキをお聴きいただきありがとうございます。

「2月は逃げる」なんて言って、あっという間に過ぎていきますが、今年はほんとに名残惜しくて「え~もう行っちゃうの?淋しいなあ」って気分でした。
そのくらい平昌オリンピックを楽しませてもらいました。いろんなことを感じさせてもらいました。
みなさんは、どうでしたか?
私が感じたこと、いくつかあげてみたいと思います。

普段、あまり直に観ることができないウインタースポーツを、オリンピック期間中は楽しむことができましたね。

フリースタイルのスキーやスノーボード。観ていると、とても爽快感があって、私は好きでした。
スノーボードハーフパイプの平野歩夢選手。素晴らしい銀メダルでしたね!
メダル予想では、彼が金メダルをとるんじゃないか、とも言われていましたが、自分の持てる技を全部出した上で、彼の点数をショーン・ホワイト選手が上回ったそのとき、平野選手の顔には、納得の笑顔があったように思います。
自分にとってのアイドルだった、ショーンとメダルを争える自分の成長も感じたのでしょうね。
「今までで一番楽しい試合だった」という彼の言葉が爽やかでした。
ショーン選手は、長きに渡って王座に君臨し続けているスターです。
平野選手のように、彼に憧れて彼を目指して若きボーダーたちは技を磨いてきました。その勢いを背中に感じながらなお、てっぺんに居続けるショーン選手。
あのハーフパイプ最後の演技で、平野選手が渾身の思いで決めたダブルコーク1440の連続技を自分も決めて見せました。しかも、それまで決めたことがなかったのに。
その姿は、「さあ!もっとすごいとこまで行こう!歩夢!オレたちもっと行ける!」そう語りかけているように思えました。
切磋琢磨し合って互いを高めあう。とても素敵な二人の関係が見えた、素晴らしい瞬間だったと思います。

冬季五輪の花。フィギュアスケート。
60数年ぶりの連覇なるか、と注目された羽生結弦選手は、その偉業を成し遂げました。
羽生選手の涙に、また涙した人たちも多かったのでは。無事にフリーの演技を終えた彼を見て、やり遂げたというその表情を見て、どんな思いで、どんな厳しい練習に耐えてここまできたのかと思いました。
怪我をした直後はどんな気持ちだったでしょう。練習もできない日々が何日も続いて、不安になったりもしたでしょう。でも、彼はグズグズそこに立ち止まっていないで、今の自分ができることに専念したのだと思います。体を動かせないときは、自分のDVDを見てイメージを膨らませて、氷の上に乗ってからは、一つずつ確認するように。大事なトリプルアクセルを跳んで着氷したときは、大親友にようやく会えたような、嬉しさだったのではないでしょうか。

本番。氷上で彼は、「ここが僕の居場所だ」と体全体で表現し、「ただいま」と挨拶しました。氷の申し子でした。
金メダルを胸に、羽生選手はもう次の目標が見えているようでした。そのためにまずは右足をちゃんと治す、というのが当面の目標のようです。

会見の中で印象に残る言葉がありました。
『芸術は絶対的技術力に基づくものだと僕は思っている。』
彼の演技の美しさは、何度も何度も練習して、指一本の先まで自分が納得いくまで徹底的に自分にダメ出しをしながら築き上げているものなんだと、改めて感じた言葉でした。
痛いところなくして、きっと次の高みに向かっていく姿を、私たちにまた見せてほしいと思います。

カーリング女子チームが銅メダル!
これは、カーリング好きの私としては本当にうれしかった!感激しましたよ~♪
予選から始まって、よくコツコツとがんばってきたな~と思いました。そして彼女たちがコツコツと頑張っている間に、日本では北見のお菓子「赤いサイロ」の人気が沸騰し、カーリング場に問い合わせが相次ぎ、「そだね~」をみんなが真似し、その波及効果はとても大きいものになりました。
カーリングは、今までマイナースポーツだったと思います。でも、彼女たちの頑張りがここまでカーリング熱を高めたのですよね!

故郷・常呂町に帰って地元の人たちの前で挨拶をしたときの吉田知那美選手の言葉が心に残りました。
『この町にはなんにもなくて夢なんか叶わないと思っていたけれどこの町にいたからこそ夢が叶った。
 小さな町に生まれ育っても仲間がいて熱い思いがあれば夢は叶えられる。』
常呂町で大きくなっていく子どもたちに力を与えた一言だったと思います。

忘れられない涙がありました。
高梨沙羅選手が素晴らしいジャンプでメダルを決めたとき、いち早く駆け寄って「おめでとう!」と沙羅ちゃんを抱き締めた、伊藤有希選手の涙です。
「よかったねー!」と言いながら涙し、その後、自身のジャンプについて尋ねられると、もっとたくさんの涙を流しながら、うまくいかなかったことを話していました。
少し微笑みながら涙していました。喜びと悔しさと、まさに入り交じった彼女の表情が忘れられませんでした。

「鍛練」という言葉があります。
鉄などの金属を打って鍛えることです。
私たちが4年ごとのオリンピックで観ているものは、彼らの4年間の鍛練の結果です。
そして私たちはやがて日常に戻り、オリンピックも忘れてしまうわけですが、彼らの鍛練は、私たちの見えないところでずっと続くのです。
鍛えられた鋼のように強い、彼らアスリートの魂。しかしそれはまだ熱くたぎり、打たれるのを待っています。まだまだ強くなれる。まだまだ美しくなれる、と。
私は、頂点に立った人も立てなかった人も、その鍛練を続けてきた姿に胸を打たれ、喝采を贈ります。

3月9日から今度は平昌パラリンピックが始まります。ここでも鍛練を続けてきた選手たちの熱い闘いが繰り広げられるでしょう。
そこにはオリンピアンとまた違った知恵や工夫も見られるのではないかと思います。とても楽しみです。
まずは平昌のオリンピアンたちに心からの拍手を送ります。

工藤牧子

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