ニュース
テレビ
ラジオ
イベント・映画
アナウンサー
番組表
動画配信
ブログ
ABSあぷり
SNS
2014年07月24日

高校野球 決勝

ABS news every.取材記 2014.7.23(水)

高校野球の決勝が7/23(水) 雨の中のこまちスタジアムで行われました。

角館能代松陽を3対1で破り初の甲子園出場を決めました。

秋田で「初出場」となるのはブログで書いた通り、1985年の能代商業の「初出場」以来なので、計算すると実に29年ぶりの快挙です。

よく「悔しさをバネにして」という言葉を聞きます。
これまでの悔しさをしっかりとバネにしたのが、角館高校だったと思います。

去年の夏、秋田商業に延長15回サヨナラで敗れた悔しさ・・・

家族や肉親を失うような事例は除いたとして、悔やんでも悔やみきれない、筆舌に尽くし難い悔しさだったろうと思われます。

しかも1月にはセンバツ甲子園に選ばれるかどうかという当落線上に上がっていたものの、センバツ甲子園は幻のものとなりました。そんな要素が加わった事もあったのでしょうか、苦しい練習に耐えて己を高めてきた結果が甲子園出場切符だったのでしょう。

2010年の夏、能代商業が25年ぶりに優勝して乗り込んだ甲子園2回戦で、鹿児島実業に15-0という惨敗を喫した事がありました。

その頃、秋田の緒戦連敗記録が続いていたため、惨敗の結果を見た人から、ひょっとしたら心無い言葉を言われたかもしれません。

その負けた日から能代商業の臥薪嘗胆が始まりました。
室内練習場の入り口に鹿実に敗れたスコアを貼り、おそらく一挙手一投足、全てのプレーと動きを全員がしっかり考えて、さまざまな面でこれまで以上の負荷をかけて、全ての面でのパワーアップを図る。
まるで「風光る」のような世界だったと推測されます。

加えてもともとしっかりしていた挨拶などの礼儀面もさらに徹底させる。
精神面と体力面の両輪を同時にパワーアップしたチームは簡単には崩れません。

辛い場面、苦しい場面になっても
「何千回バットを振り込んだ」「毎日10km走り込んだ」「炎天下でシートノックに耐えた」
という練習が強靭なバックボーンになって自分を支えます。
小手先だけでやっていると、そのバックボーンに十分なカルシウムが行き渡らないため(笑) 非常に薄っぺらい選手になり踏ん張りがきかなくなります。
野球だけの話ではなく、職人の世界やさまざまな職業に通じる話です。

話を戻すと、能代松陽も角館もどちらも、悔しさを乗り越えてきた非常にしっかりしたチームです。

ならば最後はガチンコ勝負!

個々の実力とチーム力、それに応援と運を加味して天秤にかけて、角館の方がちょっと重かったんだと思います。

角館高校は初の全国の舞台に臨みます。

のびのびと試合をして、鍛え上げた守備と攻撃を甲子園球場で見せてください。
3年前の能代商業のように。

最後に、

7/23(水)のABS news every.のエンディングでも触れました。
能代松陽の選手達は、とても決勝で負けたとは思えないほど堂々としていました。
もちろん悔しさは胸の中に秘めていたと思います。そして、試合終了でインタビューなどが一段落した後、こまちスタジアムの入り口で応援してくれた人たちが帰る車やバスに対して、1台1台、全員整列して深く礼をしていました。

さっきまで球場で泥だらけになっていた選手たちが監督と一緒になって・・・

精神的に鍛えられたチームは敗れたあとが楽しみです。
9月からの地区大会、また忙しくなるかもしれません。

写真はまた今度掲載します

掲載されている記事・写真等すべての無断転載を禁じます。Copyright © Akita Broadcasting System. All Rights Reserved.