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2013年08月2日

第23回参議院選挙

2013.07.21(日)

連日大々的に報道されている国政選挙・参議院選挙の特別番組を夜に放送しました。


解説は報道部の齊藤弥(ワタル)記者

メディア各社は情報(ニュース)を発信するわけですが、情報にもいくつかポイントがあります。

・重要性  どれだけ重要なことなのか?
・スピード どれだけ早くその情報をキャッチして発信するか?
・独自性  他社が誰も知らない情報を発信できているか?

あと細かいことを言えば「隠された意味をとらえているか?」とか「健全な批判精神で報道できているか?」「調査報道をしているか?」などなど、原稿上でのクオリティはありますが、メディア各社は一般的には重要性とスピードと独自性を競います。
そのニュースが一般の店でいう「どこよりも早い新製品」であり「ほかにはない独自商品」であるわけです。

中就、よくスピードを競っている代表例が「裁判の判決速報」と「選挙速報」です

「誰が当選確実になったのか?」どこの社よりも早くニュース速報を出したいのです。そのためには確率統計を駆使します。

よく質問されます。
「なぜ開票率ゼロ%なのに当選確実が出るんですか?」

これは、選挙の担当記者などの地道な取材と多くの人の調査のおかげです。

とりわけ電話世論調査出口調査は重要なポイント!


番組進行を司るのは太田直樹(ナオキ)記者。
尋常じゃない量のマンガを所有していますが、選挙当日は当選確実を出す出さないという超責任の重い仕事を任されてました

電話世論調査は、ランダムに電話をかけてたくさんの人にさまざまな質問をします。

出口調査は、投票を終えた人に同じように「誰に投票しましたか?」って聞きます。すると、たくさんの人を調査すればするほど統計学上、選挙結果と同じになっていきます。

これがいわゆる標本調査です。視聴率なども同じような手法で標本調査をして、全体を見るのです。

松井梨絵子アナウンサーが「もし出口調査で全員がうそついたらどうなるんですか?」って聞きましたが、もちろんその場合は通常とは異なる出口調査の結果が出てきます。


票読みのためスタンバイしてる松井梨絵子アナウンサー。長丁場のため、おやつを準備してくれました

私見ですが、嘘をつく人はそんなにいないでしょう。
日本の選挙は秘密が守られていますし、言いたくなきゃ出口調査を拒否すればいいわけですし、うそをついて得られるのは「マスコミにうそついてやったぜ」という自己満足ぐらいです。

しかもたくさんの人が同時にうそつく可能性は、4/1でもない限り可能性は極めて低いと思います。孟子の性善説です(笑)。

つまりは地道なたくさんの調査で、サンプルを抽出して統計学を駆使して全体を推測するのです。

視聴率と一緒です。


中堅になると余裕があります(笑)

視聴率を調査しているビデオリサーチ社によると、関東地区のTV保有世帯数はおよそ1500万世帯でサンプルは600世帯、したがって、25000世帯当たり1世帯をサンプリングして視聴率をはじき出しています。

「関東ぐらい人が住んでいる地域を600世帯しか調べないんじゃ少ないだろ、倍にすれば精度も2倍になるんじゃないか?」

というイメージもありますが、誤りです。サンプルを倍にしてもそれほど精度があがりません。統計学をやると数式で証明されるのですが、95%あってればいいだろうみたいなサンプル数が計算によって出されるんです。たいていはその数だけ調査できればよしとしています。

出口調査にも、この程度聞けば95%あってるよーとかこの人数を調査すれば99%まちがいないっていう決まった人数があるんです。


ミスなく番組終了。めでたしめでたし

理由はわかりやすく書けないので断念します・・・統計学です。

大学の確率統計の授業は川中彰先生で、優しいけれど単位には厳しい先生でした。
この先生のおかげでアセンブリ言語とフォートランを学べました。

「おーい、92の72クラスと73クラスのみんなー、こんな教科書まだ持ってる?田村はとってあるよー」


大学のときの教科書 川中先生、難しすぎるっす


理解できないときはなんでも丸暗記、角暗記

教科書を相模川に捨てた人いないよねー?

田村のブログでは、毎回、一部関係者に向けた意味のあるメッセージを送っています。一般の方は気にしないでください。


衆議院の急な解散がない限りはあと3年国政選挙はなさそうです。
数年に1回程度の選挙特別番組。アナウンサー7年目、2003年に衆院選のメーンを担当したのが1回目でした。
時々刻々と変わる情勢をライブで伝えられて非常に楽しい時間でした。
知事選・県議選いろいろありますが、全県1区は放送する側の負担が少ないですね

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